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ヤングスターFILE:マルコ・リヒター(アウクスブルク)

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ブンデスリーガの有望な若手選手を紹介する「ヤングスターFILE」。第14回はアウクスブルクで覚醒を遂げたマルコ・リヒターに注目!

ブンデスリーガ第28節まで一度もゴールネットを揺らすことができずにいた若者が、第29節のアイントラハト・フランクフルト戦で2ゴールを挙げて一躍脚光を浴びた。その選手の名はマルコ・リヒター、アウクスブルクに所属する21歳のアタッカーだ。

それまでの出場19試合で放ったシュートは計39本。本人は「200本打っても入らない気がしたよ」と自信を失いかけていた。しかし、2019年に入ってリーグ無敗を誇っていた好調なチームに土をつけ、この試合が初陣だったマルティン・シュミット新監督に初勝利をプレゼント。続く第30節のシュトゥットガルト戦でもドッペルパックを達成し、チームの6ー0の大勝に貢献した。

その2試合で記録した4つのゴールはすべてが一級品だった。後方からのスルーパスに反応しての反転シュート、ペナルティーエリア外からの強烈な左足ミドル、回転がかかった浮き球の落ち際をダイレクトで正確に叩いた一発、そして軽やかなドリブル突破からのパワフルショット。1点が遠かった日々が嘘のように難易度の高いフィニッシュを次々に決め、「シュミット新体制の勝者」と称えられた。

- imago images / Jan Huebner

覚醒のきっかけはやはり監督交代だろう。前任者のマヌエル・バウム時代と比べ、シュミット率いる現在のアウクスブルクは攻撃意識がかなり高い。前線にかける人数が増え、1トップやウインガーが孤立するようなシーンが減少した。その恩恵を受ける形で、リヒターも以前より良い形でパスを引き出せるようになった。「もっとずる賢くプレーしろ!」というシュミット監督の助言も力になったという。

リヒターはセンターフォワードもしくは左ウイングを主戦場とするが、生粋の点取り屋ではなくチャンスメイクも得意とするマルチなアタッカーだ。スピードがあり、推進力のあるドリブル突破からラストパスを出すこともできる。実際にシュトゥットガルト戦ではそのパターンから1アシストを記録した。176センチ・74キロという体格はドイツでは“小兵”の部類に入るが、容易に当たり負けしない体幹の強さがある。

14歳までバイエルン・ミュンヘンの下部組織に所属していたが、以降はずっとアウクスブルクでプレーしており地元での人気はすこぶる高い。まだまだ全国区とは言い難いが、今回はブレイクの足掛かりを築いた。これからも継続的に好パフォーマンスを見せることができれば、本人が目標に掲げる6月のUー21欧州選手権出場はあっさり実現するはずだ。

文=遠藤孝輔

- AFP/Getty Images

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