プレシーズンチェック(5):ヘルタ・ベルリン
2016/17シーズンのブンデスリーガは8月26日にスタートする。そこで当サイトでは「プレシーズンチェック」と題し、各クラブの今季展望を探っていく。第5弾は原口元気が所属するヘルタ・ベルリン。
(1)今シーズンの目標
昨シーズンのヘルタは残留争いに絡むことはなく、それどころが長期にわたって3位をキープしていた。しかし、終盤の失速が響き、最終順位は欧州リーグ(EL)予選にギリギリ届く7位。この結果、ヘルタの2016/17シーズンはブンデスリーガのどのクラブよりも早くスタートし、7月28日にはEL予選3回戦でブロンビー(デンマーク)とホームで対戦した。第1戦は1-0で先勝したものの、アウェーの第2戦は1-3で敗戦。これで2009/10シーズン以来となる欧州を舞台にした夢ははかなく散ってしまった。
ヘルタの長期的な目標は毎シーズン、リーグ5位以内となる安定性を手に入れること。短期的な目標は再び残留争いに巻き込まれないことだろう。
(2)指揮官
選手時代からヘルタ、そして母国ハンガリーの英雄でもあるパル・ダールダイ監督は、2014/15シーズン途中に就任。当時、降格危機にあったチームを残留へと導くと、昨シーズンはチームワークとボールポゼッションを強調し、7シーズンぶりに一桁の順位へと引き上げた。今シーズンはさらなる高みを目指すことが求められる。
(3)キープレーヤー
昨シーズンのヘルタの42得点のうち、24ゴールを挙げたのがベダド・イビシェビッチとサロモン・カルーのコンビだ。イビシェビッチは今季からキャプテンに任命されている。
1年目と比べると昨シーズンは先発の数を増やした原口だが、ヘルタでは献身的なプレーが目立ち、ゴールという形にはなかなかつながっていない。EL予選では第1戦のみ途中出場となり、本人は悔しい思いをしたはずだ。この2人のベテラン選手に負けず、浦和時代のような得点力を期待したい。
(4)豆知識
・2015/16シーズン、順位を前年より8つ上げた
・ヘルタが昨シーズンのラスト7試合で獲得した勝ち点はわずか2だった
・32歳のイビシェビッチと31歳のカルー、この2人のベテラン選手が昨シーズン、チーム全体の約半分の得点を挙げている