注目のルールダービーは26日(土)22時30分キックオフ! - © 2018 DFL
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ルールダービー展望

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ブンデスリーガは第8節を終え、首位ボルシアMGから9位レーバークーゼンまでの勝ち点差が「2」という、史上まれに見る大混戦となっている。そんななか、第9節では注目のルールダービーが開催される。ここまで4勝2分け2敗(勝ち点14)で7位のシャルケが、4勝3分け1敗(勝ち点15)で4位のドルトムントを本拠地フェルティンズ・アレーナで迎え撃つ。

デイヴィッド・ヴァーグナー新監督の下、昨季の不振から脱却したシャルケは4ー3ー1ー2をベースに、インテンシティの高いフットボールを展開している。機を見た前線からのプレスで相手のポゼッションを妨害し、攻めては赤丸急上昇中の攻撃的MFアミーヌ・アリと右サイドバックのジョンジョ・ケニーを軸とした仕掛けでフィニッシュまで持ち込む。

今季は競り合いの勝利(885回)、集中走行(5901回)がリーグトップで、スプリントは同2位(1880回)と、ソリッドなチームに仕上がっており、選手たちの表情からは充実感がうかがえる。前節のホッフェンハイム戦では0ー2と敗れたものの、得点チャンスは決して少なくなかった。宿敵との一戦に自信を持って臨めるだろう。

今季ブレイク中のアリはシャルケ攻撃陣のキーマン - Boris Streubel/Bongarts/Getty Images

アリとケニー以外にも注目選手がいる。右サイドハーフのダニエル・カリジュリだ。直近4回のルールダービーで4ゴール・2アシストと“ダービー男”ぶりを発揮。ダイナミックなドリブルや正確な右足のキックでチャンスを生み出しそうだ。

一方で、攻守にはつらつとしたプレーを見せるウェストン・マッケニーがふくらはぎのケガで欠場濃厚。10月にドイツ代表デビューを飾った気鋭のMFスアト・セルダルも故障明け(水曜日に練習復帰)と、ミッドフィールドに一抹の不安を残す。

それ以上に気がかりなのが主砲ギド・ブルクスタラーを含むFW陣がピリッとしない前線だ。前節はFW陣の決定力不足が敗因の一つとなった。ダービーでも同じ轍を踏むようだと、勝利の可能性はふくらまない。

シャルケの“ダービー男”、カリジュリ - imago images / DeFodi

ホームで2ー4と敗れた前回対戦のリベンジに燃えるドルトムントは、体調不良とケガでチャンピオンズリーグのインテル戦を欠場したマルコ・ロイスとパコ・アルカセルが復帰。ここまでバイエルン・ミュンヘンに次ぐ20ゴールを叩き出している自慢の攻撃力が低下する心配はなさそうだ。前線の充実度は確実にシャルケより上だろう。

注目はルシアン・ファブレ監督の采配だ。インテル戦では相手の2トップを封じるべく、今季初めて3ー4ー3を採用。左からマッツ・フンメルス、ユリアン・ヴァイグル、マヌエル・アカンジが並ぶ3バックシステムを試した。しかし、昨季から一貫して4ー2ー3ー1を使ってきた智将の“奇策”は完全に失敗。攻守ともに機能性は低かった。

ヴァーグナー監督の指導で組織力を高めたシャルケか、タレント力で上回るドルトムントか。10月26日22時30分、激戦必至のルールダービーの火蓋が切られる。

文=遠藤孝輔

ドルトムントはリーグ屈指の攻撃陣をそろえる - 2019 Getty Images