Summary

  • ポラースベックは2016/17シーズンに初めてレギュラーに定着
  • ライバルの退場で巡ってきたチャンスをモノにする
  • ユース時代にはフィールドプレーヤーとして技術を磨く

ポーランドで開催中のUー21欧州選手権準決勝イングランド戦を機に、それまで目立たない存在だったGKユリアン・ポラースベックが一躍脚光を浴びた。Uー21ドイツ代表の守護神は、2ー2のままもつれ込んだPK戦で2本のPKをストップし、チームを決勝進出へと導いた。先日、ハンブルガーSVへの加入が決まったばかりの22歳は、落ち着きと貫録、そして大胆なプレースタイルを持ち味とする。

4部リーグからスピード出世

今から10カ月前の2016年8月30日。ポラースベックが守っていたのは4部に所属するカイザースラウテルンのセカンドチームのゴールマウスだった。しかし、その12日後、トップチームの試合で退場となったアンドレ・バイスに代わって途中出場を果たし、2部リーグデビュー。そこから彼のサッカー人生は大きく動き出した。

ポラースベックはブンデスリーガ2部の第5節から最終節までの全30試合に先発出場して14度のクリーンシートを記録、チームの2部残留に大きく貢献した。Uー21代表でも、シュテファン・クンツ監督の信頼を勝ち取って正GKの地位を獲得。そんなポラースベックを巡って、ブンデスリーガの複数クラブが争奪戦を繰り広げたが、伸び盛りの22歳を射止めたのはハンブルクだった。

2014年11月にカイザースラウテルンとプロ契約を結んだとはいえ、2014/15シーズン、2015/16シーズンはベンチ入りがそれぞれ1試合あったのみ。なかなか次の一歩を踏み出せずにいたが、この10カ月で一気に階段を駆け上がった。 

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フィールドプレーヤーとして鍛えられた足元のテクニック

ポラースベックの強みはゴールライン上でのセービングだけでなく、ロングボールに対しての瞬時の判断。これはUー16までフィールドプレーヤーとしてプレーしていた賜物だろう。来季はマインツへの移籍が決まったレネ・アードラーの後継者として、その実力が試されることになる。とはいえ、ハンブルクでは、まずクリスティアン・マテニアとのポジション争いに勝たなければいけない。

もっとも、そうした状況はカイザースラウテルンで経験済みだ。1年前にはマリウス・ミュラーのライプツィヒ移籍で空席となった正GKの座を、新加入のバイスと争った。前述のように開幕から4試合はバイスが先発起用されたが、第4節のザントハウゼン戦でバイスが退場処分を受けたことで状況が一変した。 

欧州王者として自信を持ってハンブルクへ

これはプロの世界には運も必要だという証明でもある。もしもバイスの退場がなかったら、ポラースベックはまだ4部でプレーしていたかもしれない。しかし、運が味方し、ドイツにまた一人将来が楽しみなGKが誕生した。イェンス・トッドSDも、「ユリアンはステップアップする準備ができている」と若き才能に大きな期待を寄せている。

「ハンブルクで始まる新たな一歩を楽しみにしている」と語るポラースベックは、30日にU−21欧州選手権の決勝戦が迎える。スペインを倒して2009年以来となる頂点に立ち、欧州チャンピオンとして新天地ハンブルクに向かうつもりだ。

 

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