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第34節の注目カード(2):フランクフルト対パーダーボルン

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6月27日に行われるブンデスリーガ第34節で、長谷部誠と鎌田大地が所属するアイントラハト・フランクフルトはホームにパーダーボルンを迎える。今シーズン最終節の見どころと予想ラインナップをまとめた。

フランクフルトは一時の低迷から立ち直った。今シーズン前半戦の17試合で稼いだ勝ち点は18ポイント(5勝3分け9敗)だったが、後半戦は16試合で24ポイント(7勝3分け6敗)。後半戦だけで言えばリーグ7位の成績だ。特にリーグが再開した5月以降は尻上がりに調子を上げ、順位は9位までアップ。最近7試合でわずか1敗(4勝2分け)と好調を維持している。

ただし、終盤戦の猛烈な追い上げもわずかに遅かった。最終節を迎える時点で、来シーズンのヨーロッパリーグ予選に出場できる7位ホッフェンハイムとは7ポイント差。ヨーロッパリーグ出場という目標を失い、降格の危険性もない状態で、無観客のホーム最終節を戦う。対戦相手は降格が決定しているパーダーボルンという点も含め、チーム全体が奮い立つような条件が欠けている感は否めない。しかし、だからこそ集中力を欠いて負傷者を出すような事態は避けなくてはならない。

アディ・ヒュッター監督はすでに、8月に再開するヨーロッパリーグのことを考えているだろう。3月に行われたラウンド16の第1戦、フランクフルトはホームでバーゼルに0ー3と敗れている。8月に予定されている第2戦で逆転勝利を収めることができれば、準々決勝から決勝まではすべてドイツ国内の複数会場で集中的に開催されるため、フランクフルトにとっては地の利を生かして上位に進出するチャンスだ。今シーズン終盤戦で確立したアンドレ・シルバと鎌田のホットラインに、負傷から回復したゴンサロ・パシエンシアをどう組み合わせるか。パシエンシアの復帰が間に合えば、この最終節でテスト的な起用が見られるかもしれない。

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一方、対戦相手のパーダーボルンは今シーズン、第5節以降のほとんどを最下位で過ごし(第14節と第19節の2回だけ17位に浮上)、あえなく2部降格が決定。第19節のフライブルク戦に勝利して以降は14試合連続で未勝利と、シーズン途中から息切れした格好だ。2014/15シーズンの初昇格のときは序盤戦で首位に立ち話題となったが、このシーズンもやはり1年で2部降格。昇格から1年での2部降格はこれが2度目になる。

初昇格からの7年間、パーダーボルンは劇的なシーズンを繰り返してきた。2014/15シーズンに2部へと降格した翌年には3部へと降格。続く16/17シーズンには3部で18位に終わり、本来なら4部に降格するところを、1860ミュンヘンのライセンス問題に救われる形で3部にとどまった。危機を脱したチームは、そこから2部、1部と連続してステップアップ。2年連続の昇格でブンデスリーガ復帰を達成したのが、シュテフェン・バウムガルト現監督だった。

小規模なクラブに手堅い守備と激しいスタイルを植えつけたバウムガルト監督が、何の策も打たずに降格を受け入れるようなことはないだろう。昨年12月に2ー1で下しているフランクフルトから、“シーズンダブル”を狙っているはずだ。課題は今シーズン、ここまでリーグ最多となる71失点を喫している守備陣。最終節を前に、キャプテンのクリスティアン・シュトローディークとセバスティアン・ショーンラウが負傷し、ウーヴェ・ヒュネマイアーは出場停止と、主力センターバック3人を欠く。代役として守備的MFのクラウス・ジャスラを最終ラインに起用することも予想されているが、その場合はリーグ新記録となる17回の警告を受けているジャスラが記録を更新するかもしれない……。

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【予想ラインナップ】
フランクフルト(3ー4ー1ー2)
トラップ;アブラハム、長谷部、ヒンターエッガー;ダ・コスタ、コール、ローデ、コスティッチ;鎌田;シルバ、ドスト

パーダーボルン(3ー5ー2)
ツィンガール;ヤンス、ジャスラ、コリンズ;ドレーガー、ヴァジリアディス、エヴァンス、リッター、アントウィアジェ;スルベニー、ミシェル