- © imago/Sven Simon
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ブラントとハヴァーツ、新生レーバークーゼンの“ドッペル・アハト”

「欧州カップ戦の常連」という地位を築きながら、2018/19シーズンのレーバークーゼンは開幕から低迷が続いていた。しかしそんな同クラブは順調に勝ち星を積み重ね、第22節終了時点で今季最高の5位に浮上。躍進の秘密は、新指揮官の就任と“ドッペル・アハト(2人の8番)”にあった。

開幕3連敗という最悪のスタートを切り、前半戦のほとんどを二桁順位で過ごしたレーバークーゼンは、ウィンターブレイク中にハイコー・ヘアリッヒ監督からペーター・ボス監督への交代を試みた。新たに就任したオランダ人指揮官が軸とするのは、4ー3ー3のフォーメーション。前任者が多くの試合でボランチを2枚置いていたのに対し、ボス監督はボランチを1人とし、その前方に8番、すなわちインサイドハーフを2枚配置する戦術に変更した。そのドッペル・アハトに任命されたのは、次期ドイツ代表を背負うと見られている、ユリアン・ブラントとカイ・ハヴァーツだった。

そもそもなぜボス監督は中盤を3枚に変更したのだろうか?その理由について同監督は、こう答えている。

「ミッドフィールダーはおそらく最も難しいポジション。大抵の場合、スペースは非常に狭い。したがって、そのようなスペースがないような状態でも、ボールをうまくつなげるような選手が必要となる。カイ(・ハヴァーツ)、ユリアン(・ブラント)、そして(ボランチを務める)チャルレス・アランギスの3人は、非常に良いプレーができるんだ」

- 2019 Getty Images

この戦術変更の恩恵を最も受けているのが、指揮官も「非常に素晴らしい選手」と名指しで褒めるブラントだ。前半戦の17試合で1ゴール3アシストと、輝くことの少なかった同選手だが、後半戦に入るとたった5試合で3ゴール3アシストの成績を収めており、1試合あたりのシュート数も1.4本から2.4本に増加。かつての存在感を取り戻したブラントは「真ん中に近いポジションなので、サイドと中央を行ったり来たりすることなく、直接相手のゴールに向かって行けるんです。今は非常に多くのことがうまく機能していますね」と手応えを感じ、そんな背番号10に引っ張られるように、チームもバイエルン・ミュンヘンに逆転勝利を飾るなど快進撃を続けている。

同様のことは、ハヴァーツにも当てはまる。ブンデスリーガ3シーズン目を迎えた19歳の若手MFは、8番のポジションに移った後半戦5試合ですでに3ゴール。ここまでチーム最多の計9得点を記録するなど、過去最高のシーズンを過ごしている。高い技術と戦術眼、年齢に似合わない冷静な状況判断を武器に、攻守にわたって様々なことを求められるインサイドハーフというポジションで、まばゆいばかりの光彩を放っているのだ。

「世界的なスター選手になれる武器を持ち、そして才能の塊」、「間違いなく今の彼はワールドクラスのプレーをしている」と互いに称賛し合うブラントとハヴァーツ。新生レーバークーゼン浮沈の鍵を握る“ドッペル・アハト”に、今後も注目して頂きたい。