2部で2位フィニッシュしたシュトゥットガルト、1年でのブンデスリーガ復帰を実現 - © Pressefoto Rudel/Robin Rudel/Poo/Pressefoto Rudel/Robin Rudel/Poo
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シュトゥットガルトと遠藤航、ブンデスリーガ昇格への歩み

ドイツ南西部の名門がブンデスリーガの舞台に戻ってくる。2部で2位フィニッシュしたシュトゥットガルトが、1年でのブンデスリーガ復帰を実現させた。昇格の立役者となった日本代表MF遠藤航ら個々の活躍も振り返りながら、チームの2019/20シーズンを総括する。

昇格候補の最右翼と目されていたシュトゥットガルトは、その前評判通りの好スタートを切った。ティム・ヴァルター監督が志向する攻撃サッカーが機能し、開幕8試合で6勝2分けの好成績で首位に立つ。しかし、そう簡単にはいかない。第9節からよもやの3連敗。“前輪駆動型”のスタイルゆえに、攻守のバランスを失いがちな弱点を露呈したのだ。第11節ハンブルガーSV戦で2-6と衝撃的な大敗を喫すると、バランスの改善と守備の強化を求める声が強まった。

その課題を解決させるキーマンの一人となったのが遠藤航だ。昨夏にベルギーのシント・トロイデンからレンタルでやって来た日本代表MFは、第11節まで出番に恵まれなかったものの、第12節のディナモ・ドレスデン戦で待望のデビューを果たす。そして、初先発を飾った第13節カールスルーエ戦で大車輪の活躍を披露。アンカーとして攻守にミスのない素晴らしい働きを見せ、重要なダービーでの完勝(3-0)に大きく貢献したのである。

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指揮官の信頼をつかんだ遠藤は以降、累積警告で欠場した第32節ザントハウゼン戦を除く全21試合にフル出場。ヴァルター監督が解任の憂き目に遭い、第19節からチームを率いることになったペッレグリーノ・マタラッツォ新監督の下でも立場は揺らがず、4-1-4-1システムのアンカーに加え、ダブルボランチや3バックの一角としてもプレーした。

遠藤はマタラッツォ監督から「ピッチ上の最重要人物」と絶大な信頼を寄せられ、地元メディアからもたびたび称賛された。だが一方で、チームは新体制移行後もピリッとしなかった。マタラッツォ体制のリーグ戦成績は8勝3分け5敗。ハンブルガーSVやハイデンハイムなど昇格を争ったライバルチームの不出来もあり、辛うじて自動昇格圏内の2位でシーズンを終えた印象が否めない。

ただ、中盤の“エンジン”だった遠藤、チーム最多の14得点を叩き出したアルゼンチン代表FWニコラス・ゴンサレス、豊富な経験と確かなスキルが頼りになったベテランMFゴンサロ・カストロ、そしてピッチ内外におけるリーダーとしてグループを束ね、チームを昇格に導いたマリオ・ゴメスら個々の奮闘は称賛されてしかるべきだろう。

ゴメスは残念ながら今シーズン限りでスパイクを脱ぐが、クラブが保有権取得の意向を明らかにしている遠藤や、成長株のゴンサレスが引き続き重要な戦力になるのは間違いない。ホッフェンハイムでユリアン・ナーゲルスマンのアシスタントを務めていた戦術家、マタラッツォ監督のもと、名門シュトゥットガルトが2020/21シーズンのブンデスリーガに爽やかな新風を吹き込みそうだ。

文=遠藤孝輔