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注目選手クローズアップ:フロリアン・ヴィルツ

ブンデスリーガ第30節でバイエルンをホームに迎えたレーバークーゼンは、王者に力の差を見せられ2-4で敗れた。だが、収穫がなかったわけではない。試合終了間際、MFフロリアン・ヴィルツがリーグ史上最年少ゴールを記録したのだ。

2003年5月生まれのヴィルツはケルンU-17で10試合出場8ゴール、2020年1月に加入したレーバークーゼンU-19で4試合出場2ゴールを記録。そして新型コロナウイルスの影響による中断が明けた初戦のブレーメン戦でトップチームデビューを果たす。ペーター・ボス監督から先発起用という大抜擢を受け、クラブ史上最年少の17歳15日でブンデスリーガのピッチに立った。

ボス監督は試合後、「特定の選手について話すのは好まないが、彼は例外としよう。17歳でのデビューとなれば、少しばかり緊張することも考えられる。だが、彼はそういった様子を感じさせず、最初からうまくプレーし、よくボールをキープしていた。我々にとって大事な役割を務めていたし、交代直前には素晴らしい守りも見せてくれた」とご満悦だった。そして、その後もコンスタントにヴィルツを起用していく。

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指揮官の信頼をつかんだ若き攻撃的MFはバイエルン戦でもチャンスを与えられる。2点のビハインドだった後半開始から右ウイングで途中出場すると、積極的にパスを呼び込むなど攻撃に関与。ただ、簡単に自分のプレーをさせてもらえたわけではなかった。状況判断の迷いをバイエルン守備陣に狙い撃ちにされ、チャンスを生み出すよりもボールをロストする場面が目立った。

それでもヴィルツは大きな仕事をやってのける。プロの洗礼を浴び、このまま何もできずに終わるかと思われた89分だった。ペナルティエリア内でボールを受けると、対峙するリュカ・エルナンデスやチアゴ・アルカンタラの重圧に押し潰されず、切り返しから左足を一閃。このシュートがファーサイドのネットに吸い込まれ、リーグ史上最年少ゴールが生まれた。

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ビハインドは3点に広がっており、勝敗の行方を変えるような一発にはならなかったが、チャンピオンズリーグ出場権を争うチームにとって、17歳になりたての俊英が最後まで諦めずに結果を残した意義は小さくない。この活躍に刺激を受けた選手たちのパフォーマンス向上にも期待できるだろう。

歴史に残るゴールを決めたヴィルツについて、チームメイトのDFアレクサンダル・ドラゴヴィッチは「若者には大きな可能性がある。彼が地に足をつけていれば、新たなカイ・ハヴァーツになれる」と称賛した。過度の期待は禁物だが、王者相手の活躍によりヴィルツの注目度が上がったのは間違いない。

文=遠藤孝輔