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注目の日本人対決:ブレーメン対フランクフルト

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大迫勇也が所属する17位ブレーメンと、長谷部誠と鎌田大地が所属する12位フランクフルトが、6月3日にヴェーザー・シュタディオン(ブレーメンの本拠地)で対戦する。調子が上向いている両チームの状態をチェックしながら注目の日本人対決を展望する。

ブレーメンはリーグ再開初戦の第26節レーバークーゼン戦で大敗を喫したものの、翌節のフライブルク戦で8試合ぶりの勝利を収めた。続くボルシアMG戦をドローで切り抜け、第29節にはシャルケから貴重な3ポイントを獲得。直近3戦で失点わずか1と、チームの弱点と指摘されてきた守備がここにきて改善されている。

一方、ミロト・ラシツァや大迫が調子を落としている前線では、攻撃的MFのレオナルド・ビッテンコートが奮闘。しかし、再開後にふたつの見事な決勝点を挙げた“ナンバー10”はシャルケ戦で腰を痛め、フランクフルト戦に間に合うかは不透明だ。ビッテンコートの状態によっては、大迫が2試合ぶりにスタメンに名を連ねるかもしれない。

シャルケ戦で試合終了間際に訪れたダメ押し弾の決定機を逃し、途中出場にもかかわらず途中交代を命じられる屈辱を味わった大迫にとっては、次の試合に懸ける思いは強いはず。フロリアン・コーフェルト監督は選手個々の機微を見抜く力に長けており、チャンスを与える可能性は十分にあるだろう。

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対するフランクフルトも調子を上げている。リーグ再開直後に2連敗を喫したが、第28節のフライブルク戦で勝点1(3-3)を拾うと、直近のヴォルフスブルク戦では2-1と接戦をモノにした。この2試合で存在感を放ったのが鎌田だ。フライブルク戦では1点差に詰め寄るブンデスリーガ初得点を、ヴォルフスブルク戦では値千金の決勝ゴールをマークした。

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守備に目を向ければ、失っていた規律を取り戻しつつある。きっかけはやはり、長谷部のスタメン復帰だろう。再開後の2試合はチームに落ち着きをもたらすベテランが先発で起用されず、計8失点を喫した。スタメン復帰を果たした第28節のフライブルク戦では3失点したものの、相手に許したシュートはわずか5本。続くヴォルフスブルク戦では最も警戒すべきエース、ヴォウト・ヴェフホルストに仕事をさせなかった。

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残留圏内の15位に勝ち点3差と迫るブレーメンにとっても、ヨーロッパリーグ出場への望みをつなぎたいフランクフルトにとっても、この一戦が持つ意味は大きい。フランクフルトのGKケヴィン・トラップは「ブレーメンもいい状態だ。とても重要な試合になるだろう」と語る。

もちろん日本人対決にも注目だ。好調・鎌田の3戦連発か、それとも大迫が意地を見せるか。そしてベテラン・長谷部はいかにしてゲームをコントロールするのか。彼らのパフォーマンスからも目が離せない。また、この一戦は第24節の順延分ということで他の試合開催はなく、ドイツ中のサッカーファンが熱い視線を送るゲームになりそうだ。

【予想ラインナップ】
ブレーメン(4―3―1―2)
パヴレンカ;ゲブレ・セラシエ、ラングカンプ、モイサンデル、フリードル;M・エッゲシュタイン、フォクト、クラーセン;ビッテンコート;ラシツァ、サージェント

フランクフルト(3―4―1―2)
トラップ;アブラハム、長谷部、ヒンターエッガー;チャンドラー、コーア、ローデ、コスティッチ;鎌田;ドスト、A・シウヴァ

文=遠藤孝輔