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- © Lars Baron/Bongarts/Getty Images
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昇格組ケルンの反撃

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危機的な状況に直面していた昨季のブンデスリーガ2部王者ケルンが、劇的なV字回復を果たした。開幕から波に乗れず、第14節には同じ昇格組のウニオン・ベルリンにも敗れて最下位まで転落する。しかし、ここから怒涛の快進撃を披露。第15節のレーバークーゼン戦から5勝1敗の好成績を収め、一気に13位まで順位を上げた。

ターニングポイントは二つある。一つは今季8敗目を喫した第11節のホッフェンハイム戦後だ。双方合意のうえでマネージャーのアルミン・フェーが退任。その直後には就任1年目のアヒム・バイアーロルツァー監督との契約も解消した。そして、新監督にマルクス・ギスドルを、新マネージャーにホルスト・ヘルトを招聘。二つの重職に手を加えたこの人事が、巻き返しの呼び水になったのは間違いない。

もう一つの転機は第15節のレーバークーゼン戦だ。就任からほどなくしてチーム状態を見極めたギスドル監督は、前節から5つのポジションにメスを入れる大幅なメンバー変更を断行した。チーム屈指の実力者であるヨナス・ヘクターを中盤センターに移し、空いた左サイドバックに18歳のノア・カッターバッハを抜擢。両ウイングには20歳のイズマイル・ヤコブスと17歳のヤン・ティールマンを配する意外性に満ちた起用だった。

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カッターバッハ、ヤコブス、ティールマンはいずれも下部組織出身で、プロとしてのキャリアは皆無に近い。こうした無名の若手にチャンスを与えた指揮官の用兵は、第15節から20年ぶりとなる4連勝を飾った事実から成功だったと言える。それまで笛吹けども踊らずの印象だったチームは対人戦での強さやアグレッシブさが際立つようになり、ピッチ外ではレギュラー争いの活性化というポジティブな現象も起きている。

もちろん、好調の理由は若手の台頭だけではない。開幕10試合で不発だったストライカーのジョン・コルドバが第11節以降に7ゴールと爆発。今冬の移籍市場で7年半ぶりに古巣復帰を果たしたFWマルク・ウートが3戦連続で得点に絡むなど、即戦力としての期待に応えている。序盤戦はマークの甘さが目立った20歳のDFセバスティアン・ボルナウも、このところは好パフォーマンスを連発して躍進の一翼を担っている。

第21節に予定されていたボルシアMGとのダービーは悪天候で順延となったものの、首位争いを演じている宿敵とも互角にわたり合えそうな勢いが、現在のケルンにはある。乗りに乗っている古豪の戦いぶりに引き続き注目だ。

文=遠藤孝輔

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