
ブンデスリーガQ&A:第2回「ドイツのカップ戦」
ブンデスリーガへの素朴な疑問に答える「ブンデスリーガQ&A」。第2回はドイツで開催されるブンデスリーガ以外の大会について紹介する。
ドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)
(1)呼称
ドイツサッカー連盟(DFB)管轄の大会で、「DFBポカール」、または単純に「ポカール」と略される(※ポカール=杯)。日本メディアの間では「ドイツ杯」、「ドイツカップ」と呼ばれることも。
(2)大会方式
ブンデスリーガの18クラブ、同2部の18クラブ、同3部の前シーズン1〜4位クラブが自動的に参加。また、各州のサッカー協会が運営する予選を勝ち抜いた24のアマチュアクラブにも参加権が与えられる。本戦は計64チームによるノックアウト方式で行われ、90分間で決着がつかなければ前後半15分ずつの延長戦を実施、それでも決着がつかない場合はPK戦となる。
(3)抽選
1回戦では64クラブが2つのポッドに分けられ、片方はブンデスリーガ18クラブ+同2部の前シーズン1~14位クラブ。もう片方のポッドに残りの32クラブが入る。2回戦に勝ち進んだ32クラブも、同様に片方に上位リーグ、もう片方には下位及びアマチュアリーグという2つのポッドに分けられて抽選。1回戦と2回戦では下位リーグのポッドに振り分けられたクラブにホーム開催権が与えられる。3回戦(ベスト16)以降はポッド分けされず、ホーム開催権もくじ引きの順番どおりとなるが、仮にブンデスリーガ1〜3部のクラブ対アマチュアクラブの組み合わせになった場合は、後者にホーム開催権が与えられる。
(4)歴史
初めて開催されたのは1934/35シーズン、デュッセルドルフのライン・シュターディオンで決勝が行われ、シャルケに2ー0で勝利したニュルンベルクが初代王者に輝いた。1942/43シーズンを最後に第2次世界大戦の影響で大会は中断したが、10年後の1952/53シーズンに再開。決勝の開催地は第1回大会から毎年場所が変わっていたが、1984/85シーズン以降はベルリンのオリンピア・シュターディオンで行われている。
(5)歴代優勝クラブ※カッコ内は決勝進出回数
1位:バイエルン・ミュンヘン 19回(23)
2位:ブレーメン 6回(10)
3位:シャルケ 5回(12)
3位:アイントラハト・フランクフルト 5回(8)
5位:ケルン 4回(10)
5位:ドルトムント 4回(9)
5位:ニュルンベルク 4回(6)
8位:ハンブルガーSV 3回(6)
8位:シュトゥットガルト 3回(6)
8位:ボルシアMG 3回(5)
11位:カイザースラウテルン 2回(7)
11位:フォルトゥナ・デュッセルドルフ 2回(7)
11位:カールスルーエ 2回(4)
11位:1860ミュンヘン 2回(2)
11位:ドレスナーSC 2回(2)
(6)優勝クラブに与えられる権利
1つ目は欧州リーグ(EL)出場権。以前は優勝クラブが欧州チャンピオンズリーグ(CL)の切符を得た場合、繰り下げで準優勝クラブにELプレーオフの出場権が与えられていたが、現在は準優勝クラブに権利はなく、上述の条件の場合はブンデスリーガ7位のクラブにEL予選3回戦の出場権が付与されることになる。2つ目はブンデスリーガ覇者と対戦するドイツ・スーパーカップの出場権。ドイツ・スーパーカップについては後述する。
ドイツ・スーパーカップ
(1)大会方式
管轄はブンデスリーガを運営するドイツサッカーリーグ(DFL)。ブンデスリーガ開幕の1〜2週間前に開催され、前シーズンのリーグ王者とDFB杯王者が激突する。あるクラブが2冠を達成した場合は、前年の2冠王者とリーグ2位クラブが対戦。90分間で決着がつかなかった場合延長戦は行われず、そのままPK戦へ突入する。
(2)歴史
第1回大会は1987年に行われ、ハンブルクを2-1で下したバイエルン・ミュンヘンが初代王者に輝いた。その後1997年〜2009年の期間は行われなかったが、2010年に復活し、現在まで続いている。
(3)歴代優勝クラブ※カッコ内は優勝年
1位:バイエルン 7回(1987、1990、2010、2012、2016、2017、2018)
2位:ドルトムント 5回(1989、1995、1996、2013、2014)
3位:ブレーメン 3回(1988、1993、1994)
4位:カイザースラウテルン 1回(1991)
4位:シャルケ 1回(2011)
4位:シュトゥットガルト 1回(1992)
4位:ヴォルフスブルク 1回(2015)

