移籍後は全試合出場でチームをけん引

ブンデスリーガに所属する日本人8選手にとって、今季前半戦は明暗を分ける形となった。bundesliga.comではそれぞれの活躍を数字データを交えて紹介する。

今季前半戦では、リーグ史上初の未勝利に終わったクラブという不名誉な戦績を残したニュルンベルク。開幕から2試合連続で引き分け、その後連敗を喫すると一気に自動降格圏の17位まで転落した。昨季ボランチを務めていたMFティミー・シモンズがこの夏、ベルギーへ移籍。しかし代役のいないままシーズンは開幕し、チームは予想通り低迷した。そんな矢先、ウォルフスブルクで本職ボランチでの出場機会が得られずにいた日本代表MFのニュルンベルク移籍が、マーケットが閉まる最終期限である9月2日に決まったのである。

新天地デビューは敵地で行われた第5節ブラウンシュバイク戦。合流から4日での先発となった長谷部はボランチでフル出場したが、チームは先制しながらも後半に追いつかれ、またまた引き分けに終わった。しかしブンデスリーガでは久々となる本職での出場に、試合後には笑顔もこぼれた。

ところがここからさらに3試合勝利を挙げられず、第8節ハンブルガーSV戦に0-5で敗れると、クラブはついにウィージンガー監督解雇に踏み切った。後任のフェルベーク監督は、前線からプレスをかけることで相手ゴールにより近い位置でボールを奪い、課題でもある得点力強化を図ると宣言。長谷部も「(チームの)前へという意識が守備でも攻撃でも強くなっているし、自分の役割も8番のポジションというか、ボランチではなくトップ下でもない感じなので、そこでの役割は非常に大きい」と話し、勝てなくとも確実にチームのサッカーは変わっていった。

そんな中で長谷部はブンデスリーガ6年目という経験や日本代表主将として培ったリーダーシップをピッチ上で発揮し、監督からの信頼も得ている。移籍直後のブラウンシュバイク戦から前半戦最終節までの14試合すべてに出場(うちフル出場は13試合)1アシストを記録。1試合平均のボールコンタクト数は62.5で、日本人選手では3番目の数字だ。また、1試合の平均走行距離11.5kmは日本人選手トップ。豊富な運動量で攻守の支えとなっている。積極的な攻撃参加も見せ、11本のシュートを放ったが、惜しくも3度の枠直撃によって得点はならなかった。

シャルケと引き分け、前半戦未勝利が確定した第17節の試合後、長谷部は「ゲーム内容としては良く なってきている中で勝てないというのは、非常にもどかしい。チャンスは間違いなく、僕が来たときよりは作れるようになっているし、とにかく続けるしかない。続ければ勝てるという自 信はあります」と前向きに語った。後半戦でシーズン初勝利を収めれば、流れは変わるかもしれない。


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