香川真司、復活への転機
「惜しいだけじゃ意味がない……」。10月31日に行われたドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)2回戦、ドルトムントは延長戦の末に2部のウニオン・ベルリンを下して開幕からの公式戦無敗記録を14まで伸ばした。しかし、この一戦に先発出場した香川真司に笑顔はなかった。
右足首のケガなどもあって、公式戦出場はブンデスリーガ第5節のニュルンベルク戦以来、実に5週間ぶり。好調なチームにあって苦境に立たされている香川は、どうしても結果が欲しかった。しかし、40分にマハムート・ダフートのクロスに合わせて放った渾身のヘディングシュートは相手GKの好セーブに阻まれてしまう。そのこぼれ球をクリスティアン・プリシッチが押し込んで先制点には結びついたが、“目に見える結果”とはならなかった。
「結果として残るのは点を取ったやつなんで。チャンス(を作った)だけではイメージとしてあまり残らない」。2得点に絡む活躍を見せながら、ゴールやアシストという形でアピールができなかった香川は、続くブンデスリーガ第10節のヴォルフスブルク戦でベンチ外、欧州チャンピオンズリーグのアトレティコ・マドリード戦も遠征メンバーから外れた。