首位陥落のドルトムントは軌道修正を図れるか?
開幕から首位を守り続けてきたドルトムントが、ついにその座をバイエルン・ミュンヘンに明け渡した。第7節まで6勝1分けと完璧なスタートを切りながら直近3試合は1分け2敗。バイエルンとの“デア・クラシカー”を目前に控え、チームの立て直しを迫られている。
ハノーファーの戦術に手をこまねいた90分間
28日に行われた第10節のハノーファー戦では、常に相手にリードを許す苦しい展開を強いられた。後半の立ち上がりに一度は2ー2の同点に追いついたものの、59分にダンアクセル・ザガドゥが退場。その後に2点を追加されて2ー4の完敗を喫した。
GKロマン・ビュルキは手痛い敗戦をこう振り返る。「ハノーファーのメンタリティにうまく対応できなかった。僕らはあまりにも弱腰で、アグレッシブさを欠いていた。それが90分を通して続いてしまった」
この日のハノーファーは“ドルトムント対策”として3バックシステムを採用。2トップの後方には、トップ下でのプレーはユース時代以来だというフェリックス・クラウスを配置した。この意表を突く布陣にドルトムントは立ち上がりから苦しんだ。いつものように高いポジションを維持しながら相手にプレッシャーをかけにいったが、ロングボールを多用するハノーファーの攻撃にうまく対応できず、イフラス・ベブーとクラウスに再三裏のスペースを突かれた。
ペーター・ボス監督は敗因をこう分析する。「絶えずラインの裏を狙ってきた相手に対応できなかった。今日はラインを上げることができなかった。ハノーファーのほうが高い位置を取っていたぐらいだ」