新加入ながらウォルフスブルクのリーダーとしてチームをけん引するブワシュチコフスキ - © © imago
新加入ながらウォルフスブルクのリーダーとしてチームをけん引するブワシュチコフスキ - © © imago

ウォルフスブルクが“クーバ”にかける期待

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この夏、ウォルフスブルクに加入した“クーバ”ことヤクブ・ブワシュチコフスキは、新天地で早速リーダーとなり、低迷するチームを引っ張ろうと奮闘している。チームにはマリオ・ゴメス、マーセル・シェーファー、ディエゴ・ベナーリオらブンデスリーガで多くの経験を積んできた選手がいる。しかし、リーグ戦2試合を終えた後、キャプテンマークはブワシュチコフスキの左腕に巻かれるようになった。

ブワシュチコフスキは決して声を張り上げてチームメートを鼓舞するようなタイプではないが、天性のリーダーシップを持った選手である。本来のキャプテンであるベナーリオが控えに甘んじ、副キャプテンのルイス・グスタボが負傷で戦線離脱中。リーダーとしてのオーラを持つ“クーバ”に白羽の矢が立ったのも当然の成り行きだった。

- © imago / Jan Huebner

「強い思いが溢れた」古巣との一戦

クーバは2007年にビスワ・クラクフからドルトムントに加入。クラブが長い低迷期を抜け出し、リーグ2連覇、国内2冠、そして欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝進出と、見事な復活を遂げていく過程をともに歩んだ数少ない選手の一人でもある。ドルトムントでは203試合に出場して27得点。チームの再生に大きく貢献し、クラブ史に名を残した。

ドルトムントをホームに迎えた第4節の試合後、クーバが古巣のサポーターが陣取るスタンドへと歩み寄ると大歓声が沸き上がった。ドルトムントサポーターのクーバへの敬意は、今も変わっていない。試合は1-5で大敗したが「強い思いが溢れてしまった。自分にとってはグッとくる瞬間だったよ。わずかな時間、僕がドルトムントのほうへ走り寄った理由を分かってもらえたと思う」。8シーズン過ごした古巣との一戦は忘れられないものになったようだ。

- © gettyimages / Stuart Franklin