過去最高のチチャリート
第6節を終えてブンデスリーガの得点王争いが大混戦となっている。ランキングのトップに立つのは、ロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)、ピエールエメリック・オバメヤン(ドルトムント)、チチャリート(レーバークーゼン)、アントニー・モデステ(ケルン)、ベダド・イビシェビッチ(ヘルタ・ベルリン)の5選手。彼らのストライカーとしての強みはどこにあるのか、その秘密に迫る。
第4回:チチャリート
第4回はレーバークーゼンのチチャリート。今季は開幕直前に自宅の階段で右手を骨折して開幕戦のピッチに立つことはできなかったが、まるでイタチのようなすばしこさを持つ彼の目標は、チーム最多の17ゴールを挙げた昨季を上回る成績だ。
リーグ戦2度目のハットトリック達成
第2節のハンブルガーSV戦で戦列に復帰したチチャリートは、何事もなかったかのように躍動。挨拶代わりにバー直撃のシュートを放つと、素晴らしいいアシストでチーム3点目を演出して見事なカムバックを果たした。続くアイントラハト・フランクフルト戦ではシーズン初ゴールをマーク。さらにマインツとの第4節ではブンデスリーガで自身2度目となるハットトリックを達成した。
高いゴール決定率
10月1日に行われたドルトムントとの大一番では、今季5得点目をマークしてチームに貴重な2点目をもたらし、絶好調で乗り込んできた相手にショックを与えた。チチャリートは試合後、「僕がチームの中で重要な役割を担っていて、勝利に貢献できる存在だということを感じられるのが大きい。多くの試合に出られるのがとにかくうれしい」と、好調の要因がクラブからの信頼にあることを明かしている。
チチャリートはレーバークーゼンが挙げた最近6ゴールのうち5ゴールを決めているが、そこで要したシュートはわずか12本。高い決定率を示している。ここまでブンデスリーガでは118分に1点と、あのゲルト・ミュラー(104分に1点)にも引けを取らないペースでゴールネットを揺らしている。リーグ戦通算22得点は、メキシコ人選手としては歴代最多。このペースでゴールを量産していけば、チチャリートはブンデスリーガ史上最も得点率の高いストライカーになっていくだろう。