新たな“バイエルン・キラー”が誕生。ナーゲルスマンの確かな手腕
ホッフェンハイムを降格の危機から救い、欧州カップ戦出場へと導いたユリアン・ナーゲルスマン監督が、欧州で最も成功を収めているカルロ・アンチェロッティ監督との対戦で無敗をキープしている。ナーゲルスマンの手にかかればサッカーがとても簡単なものに見えてくるから不思議だ。
ナーゲルスマン率いるホッフェンハイムは9月9日、バイエルン・ミュンヘンからまたしても勝利をもぎ取った。これでナーゲルスマン就任以降の対戦成績は2勝1分け。バイエルンはボール保持しながらも、ホッフェンハイムの粘り堅守を最後まで崩すことができなかった。
欧州チャンピオンズリーグ(CL)優勝3回、欧州主要4カ国でリーグ優勝を成し遂げているアンチェロッティも、この日は自軍が劣っていたと認めざるを得なかった。「厳しい試合だった。何度も攻撃に出て、たくさんの得点機会を作ったが、集中力を欠いている部分があった。スペースも十分ではなかった。やり方を変えてスペースを作ろうとしたが、うまくいかなかった。サッカーの試合ではこういうことが起こり得る」
第3節が終了したばかりの現時点で、今季の優勝争いが混戦になると断言するのは時期尚早だろう。しかし、昨季の4位チームと優勝チームの対戦結果は、リーグ全体に向けた重要なメッセージであったと同時に、ナーゲルスマン監督の才能を見せつけるものでもあった。