昨年11月以来となる日本代表復帰もフル出場し、W杯出場権獲得に貢献したキャプテン長谷部。試合後、セレモニーで意気込みを新たにした - © © gettyimages / Kiyoshi Ota
昨年11月以来となる日本代表復帰もフル出場し、W杯出場権獲得に貢献したキャプテン長谷部。試合後、セレモニーで意気込みを新たにした - © © gettyimages / Kiyoshi Ota

キャプテン長谷部「新しい競争が始まる」

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日本代表は8月31日、FIFAワールドカップアジア最終予選でオーストラリアに勝利し、6大会連続6回目となる本大会への出場を決めた。

アイントラハト・フランクフルトに所属する長谷部誠はブンデスリーガに在籍して10年、昨年3月には同リーグの日本人最多出場記録を塗り替えた。しかし、その直後に右ひざを負傷し、約5カ月の離脱。それでも2017/18シーズン開幕までに間に合わせ、ここまでフランクフルトの公式戦全3試合にフル出場している。

日本代表では2010年5月30日、ワールドカップ南アフリカ大会直前のイングランド戦からキャプテンに就任。1年前の9月1日にはアジア最終予選の初戦となるUAE戦で日本代表史上6人目となる100試合出場を達成した。右ひざの負傷で、3月と6月の同予選は欠場となったが、“運命の大一番”となったオーストラリア戦では再びキャプテンマークを腕に巻き、埼玉スタジアムに戻ってきた。

試合後に行われたセレモニーでは、チームを代表してスタジアムやテレビの前の大勢のサポーターにこう話している。

2次予選、そして最終予選で本当にすばらしいサポートをありがとうございました。今日ワールドカップの切符を得たことを非常にうれしく思いますが、またここから来年のワールドカップに向けて新しい競争が始まります。今ここにいる選手は誰一人、ワールドカップに出場する保証はないと思います。皆さんの厳しい、そして時に温かい声援が自分たちの力になるので、これからもサポートをよろしくお願いします!

A代表105試合出場、そのうち74試合でキャプテンを務めている長谷部にさえ、“日本代表で定位置はない”とーー。

ロシア大会の開幕は2018年6月14日。残り9カ月の期間、柔軟性の中にも不屈の精神を持ち、向上心が尽きないキャプテンとともに選手それぞれと代表チームが成熟していけば、日本サッカー界にとって未開の領域へと足を踏み入れることができるかもしれない。