リードレ氏は得点王争いにおけるレバンドフスキの優位性を強調する - © © gettyimages / Boris Streubel
リードレ氏は得点王争いにおけるレバンドフスキの優位性を強調する - © © gettyimages / Boris Streubel

リードレ氏「レバンドフスキには弱点がない」

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第6節を終えてブンデスリーガの得点王争いが大混戦となっている。昨季タイトルを獲得したロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)を筆頭に、ピエールエメリック・オバメヤン(ドルトムント)、チチャリート(レーバークーゼン)、アントニー・モデステ(ケルン)、ベダド・イビシェビッチ(ヘルタ・ベルリン)の5選手が5ゴールでトップに並ぶ。当サイトでは世界トップクラスのストライカーとしてブレーメン、ドルトムントで活躍したカールハインツ・リードレ氏に得点王争いの展望を聞いた。

――今季の得点王争いは5選手によるデッドヒートとなっています。リーグトップクラスのストライカーたちをどのように見ていますか?

リードレ それぞれ異なる持ち味とキャラクターを持った素晴らしい選手たちだ。でも、最終的にタイトルを手にするのはレバンドフスキとオバメヤンのどちらかだろうね。というのも、両選手は1、2を争う攻撃力を持つチームでプレーしている。これは大きなアドバンテージになる。チチャリートはペナルティーエリア内で鋭い嗅覚を発揮する点取り屋で、それをレーバークーゼンで見事に発揮している。イビシェビッチに関しては、ホッフェンハイム、シュトゥットガルトにいた頃の調子を取り戻せば、チームにとって大きな力になることは誰もが分かっていた。モデステもコンスタントに得点を挙げることができる良いストライカーだね。だが、私はイビシェビッチ、モデステともに、得点王を取るのは難しいと見ている。

――5人の中ではやはりレバンドフスキが最も完成度の高い選手でしょうか?

リードレ そうだね。彼には弱点がないし、ずば抜けたテクニックもある。空中戦も足元もうまい。体の使い方を分かっていて、スピードもある。恐らく、彼のようなすべてを備えた選手は他にいないだろう。

――オバメヤンはどうでしょうか?

リードレ スピードでは断トツで、レバンドフスキとも大差のない選手だと思う。ただ、レバンドフスキと比べると、得点パターンはカウンターからのチャンスが多い。“オーバ”はほぼ完璧な選手だとは思うが、高いボールキープ力がある分だけレバンドフスキが上かな。

――チチャリートの持ち味はどんなところでしょうか?

リードレ 彼はどこにポジションを取るべきかを分かっている選手だ。レバンドフスキ、オバメヤンとはタイプが違う。それほどスピードはないが、その代わりに相手を出し抜くうまさがある。ペナルティーエリア内の状況を瞬時に判断することができるんだ。それが彼の最大の武器だよ。

――モデステは昨夏のケルン加入以来、コンスタントにゴールを重ねています。

リードレ 彼には強じんな体があり、テクニックも悪くない。しかし、他の選手と比べると1番というわけではない。シュートに持ち込むまでにより多くのチャンスを必要とするし、決定力でもやや劣るところがある。とはいえ、良いプレーヤーであることに変わりはないし、ケルンにとっては重要な存在だ。

――イビシェビッチはチームが好調なことも追い風になっているのでは?

リードレ そのとおりだと思う。力のあるセンターフォワードだが、モデステと同様、レバンドフスキやオバメヤンほどのスケールはない。イビシェビッチの持ち味は力強さと冷静さ、そして豊富な経験だ。

――この中にはドイツ人選手がいません。ここにマリオ・ゴメス(ウォルフスブルク)も割って入れるでしょうか?

リードレ 現段階では分からないが、彼には近いうちにもっとゴールを決めてもらって、本来の力を証明してほしいと思っている。今は苦しんでいるようだけどね。無得点で終わる試合が続けば続くほど、プレッシャーは大きくなっていく。ゴメスに必要なのは新天地で早く結果を出すことだろう。そうすれば、良いパフォーマンスができると思う。ファンから愛されれば大活躍できる選手だ。とにかく一刻も早くゴールを決めることが大事。それさえできれば、今とは違うマリオ・ゴメスを見せてくれるはずだ。