ハインケス監督のベストシーン5選

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【5位:自身初のタイトル】

ハインケス監督が初めてブンデスリーガのタイトルを手に入れたのは、現役時代の1970/71シーズン。ヘネス・バイスバイラー監督の下、バイエルン・ミュンヘンと優勝争いを演じていたメンヘングラートバッハ(ボルシアMG)は、土壇場の第33節でバイエルンに首位の座を明け渡してしまう。しかし最終節でボルシアMGがアイントラハト・フランクフルトに4ー1で勝利した一方、バイエルンはデュイスブルクに0ー2で敗れ、ボルシアMGが逆転での優勝。ハインケス監督も第31節から最終節までの4試合で計6ゴールを決めるなど、タイトル獲得に大きく貢献した。

【4位:リーグ史上最多得点差での勝利】

ハインケス監督が現役時代を過ごしたボルシアMGは、ブンデスリーガ上位の常連。1977/78シーズンも宿敵ケルンと首位争いを繰り広げながら迎えた最終節、ボルシアMGはケルンと勝ち点で並びつつも、得失点差は10離されていた。奇跡を信じてドルトムント戦に臨んだボルシアMGは、なんとこの試合でハインケス監督の5ゴールを含む12ー0というリーグ史上最多得点差で勝利。残念ながらケルンもザンクト・パウリに5ー0で勝利したため、ボルシアMGの大逆転優勝はならなかったが、この12点差という記録は今もなお破られていない。

【3位:“故郷”での引退】

2012/13シーズン限りでの指導者業引退を表明していたハインケス監督。同シーズン、ブンデスリーガ最終節の相手は、奇しくも自身が現役の大半を過ごしたボルシアMGだった。かつてのホームで最後の試合を過ごした後、同監督は「もちろん非常に感動的な瞬間でした。ここで選手としてのキャリアを始め、そして監督のキャリアもここで始まりました。ボルシアMGのファンには本当に感謝しています。彼らは、ここが私の“故郷”であるということを表してくれました」と語り、涙をこらえることができなかった。

【2位:電撃復帰】

カルロ・アンチェロッティ監督2年目となった2017/18シーズンのバイエルンは、開幕から第6節までを4勝1敗1分。さらに欧州チャンピオンズリーグ(CL)グループステージ、敵地でのパリ・サンジェルマン(フランス)戦に0ー3の屈辱的な敗戦を喫したことが引き金となり、首脳陣はアンチェロッティ体制に終止符を打った。そこで声がかかったのは、2013年に監督業を引退したハインケス監督。復帰初戦のフライブルク戦で5ー0の大勝を飾り、その後チームを立て直した同監督は、見事バイエルンを前人未到のリーグ6連覇に導いている。

【1位:史上初の3冠】

ユップ・ハインケス監督に率いられた2012/13シーズンのバイエルンは、3シーズンぶりにドルトムントからマイスターシャーレ(優勝皿)を奪還しただけでなく、史上初のドイツ勢同士によるCL決勝も2ー1で制し、12年ぶりに欧州最高峰の舞台で頂点に輝いた。さらにその1週間後、シュトゥットガルトとのドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)ファイナルも勝利し、ドイツのクラブとしては初となる3冠を達成している。