ルールダービーで奇跡の同点劇の原動力となったシャルケのアリ - © © gettyimages / NORBERT SCHMIDT/AFP/Getty Images
ルールダービーで奇跡の同点劇の原動力となったシャルケのアリ - © © gettyimages / NORBERT SCHMIDT/AFP/Getty Images

新たなダービーヒーローの誕生

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“ルールダービー”の終了を告げるホイッスルが鳴った時、シャルケのアミーヌ・アリは歩くことさえままならない状態だった。「痛かったけどピッチに残ってチームを助けたかった。ナルドが同点弾を決めた時の気持ちは、何から話したらいいか分からないほどさ。まるで夢を見ているようだった」。試合終了後、本人はそうコメントしている。

11月25日に行われた宿敵ドルトムントとの大一番、シャルケはキックオフから25分間で4点のリードを許した。この時点では誰もがシャルケの大敗を予想したが、その予想に反してチームは後半に猛攻を見せる。後半だけで4点を奪って4ー4の引き分け。この奇跡の同点劇の中心にいたのがアリだ。

「このダービーは歴史に残る。誰も考えていなかった反撃だ。僕らが同点にできるとは誰も思っていなかった。4点のリードを奪われても応援を続けてくれたサポーターに感謝したい」

“誰も考えていなかった”ドラマは前半33分、ウェストン・マッケニーとフランコ・ディサントに代えてレオン・ゴレツカとアリがピッチに投入されたところから始まった。この二枚替えを機に、試合開始からほとんど見られなかったシャルケの攻撃に勢いがもたらされ、後半の反撃へとつながっていく。アリは65分にチーム2点目を挙げ、ブンデスリーガ初ゴールを記録。80分にゴンザロ・カストロの激しいタックルを受けて一度はピッチを出たものの、同点を目指すアリを止めることはできなかった。

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