シュトゥットガルト史上3人目のW杯チャンピオンとなったパバール - © © DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA
シュトゥットガルト史上3人目のW杯チャンピオンとなったパバール - © © DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA

W杯王者となったシュトゥットガルトDFパバールの歩みを振り返る

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シュトゥットガルトのフランス代表DFベンジャミン・パバールは、ロシア・ワールドカップでクロアチアとの決勝戦を含む6試合に出場し、フランスの5大会ぶり2度目のW杯制覇に大きく貢献した。ブンデスリーガでのプレーを経て世界王者へと上り詰めた22歳のこれまでを振り返る。

ドイツでの挫折が飛躍のきっかけに

パバールは2016年8月30日にシュトゥットガルトへ加入。当時クラブのスポーツ担当取締役を務めていたヤン・シンデルマイザー氏は、入団会見の席で「彼が大きく成長してくれることを確信している」と話した。それからわずか2年でW杯王者フランスに欠かせない選手へと成長。シュトゥットガルト加入時にスタートでつまずいたことを思えば、これほどの飛躍は誰にも予想できなかっただろう。

2015/16シーズンに母国の強豪リールで頭角を現したパバールは、2部降格が決まったばかりのドイツの古豪に移籍。しかし、新たなチームに慣れるまでに時間がかかり、最初の数カ月は「起用にリスクが伴う選手」という評価だった。第9節のディナモ・ドレスデン戦ではミスを連発してチームも0-5の惨敗。当時の指揮官だったハネス・ウォルフ監督は「彼には成長するための静かな環境が必要だ」と話し、その後数試合はパバールをベンチに置いた。

ただ、このドレスデン戦こそがパバールが飛躍するきっかけだったのかもしれない。その後、ウォルフ監督によって右サイドバックで起用されるようになると、目に見えてパフォーマンスが向上。右サイドバックは今回のW杯でも主戦場となったポジションだ。

ブンデスリーガ昇格を果たした昨季は全試合にフル出場。軽率なプレーがなくなり、センターバックやアンカーもこなすパバールに対し、昨季途中に就任したタイフン・コルクト監督は全幅の信頼を寄せた。

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