ブンデスリーガ得点第1号、歴史に名を刻んだコニーツカ氏
ゲルト・ミュラーに肩を並べる存在
彼がその名を歴史に刻むまで、1分とかからなかった。1963年8月24日、産声を上げたばかりのブンデスリーガ、その開幕節ブレーメン戦で、ドルトムントに所属していたティモ・コニーツカ氏はキックオフからわずか58秒後、記念すべき同リーグ創設1ゴール目を決めたのだった。
ドルトムントの伝説的プレーヤー、ローター・エメリッヒ氏が左から入れたセンタリングを、コニーツカ氏がゴールに結びつけたそのシーンの映像は、残念ながら存在していない。なぜなら当時、TVカメラはスタジアムに設置されておらず、同氏の回顧によれば「カメラマンはみんな我々のゴール裏にいたんです。みんな、ブレーメンが最初に得点を決めると予想していた」ためだ。
その後、1860ミュンヘンでもプレーしたコニーツカ氏は、ブンデスリーガ通算100試合で72ゴールをマーク。かつて「私はPKもFKも蹴っていませんでした。私よりも得点率が高かったのはゲルト・ミュラーだけですよ」と自画自賛していたように、彼はブンデスリーガ創成期におけるベストストライカーの1人だった。