マクデブルクとのDFB杯2回戦で今季初出場を果たしたゲレイロ(左) - © © imago
マクデブルクとのDFB杯2回戦で今季初出場を果たしたゲレイロ(左) - © © imago

ゲレイロ復帰によるドルトムントの新たな可能性

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今夏のコンフェデレーションズカップで左足首を骨折し、長期離脱を強いられていたドルトムントのラファエル・ゲレイロが、10月25日に行われたドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)2回戦で約4カ月ぶりの公式戦出場を果たした。ここ2試合は思わぬ苦戦を強いられているドルトムントにとって、ゲレイロの復帰は停滞ムードを一蹴する起爆剤となりそうだ。

ハイスペックなオールラウンダー

昨夏にドルトムントに加入した23歳のポルトガル代表は、守備的にも攻撃的にも振る舞える飛び抜けた能力の持ち主だ。ボールを自在に操るドリブラーであると同時に、パスやクロスの精度も一級品。シュート力が高く、守備時の競り合いでも強さを発揮する。複数ポジションをこなす選手が当たり前となった現在でも、ゲレイロのように新チームに素早く順応し、サイドバック、ウイング、インサイドハーフ、守備的MFをこれだけ高いレベルでこなす選手は数えるほどだろう。

ドルトムントはペーター・ボス監督の就任以降、一貫して4ー3ー3を採用。中盤の底に位置する守備的MFが4バックをサポートしながら守り、中盤の3枚のうち2人はやや前方にポジションを取る。前線はピエールエメリック・オバメヤンを頂点に、スピードと得点力に優れたアタッカーが両脇を固める形が基本だ。

ボス監督にとってゲレイロはチームの切り札となり得る。21日のアイントラハト・フランクフルト戦ではマルク・バルトラが右サイドバック、ユリアン・ワイグルがセンターバックを担うことになったが、ゲレイロを最終ラインに組み込めばそうした苦肉の策は減少する。また、故障がちなマーセル・シュメルツァーの負担も軽減できるだろう。

ゲレイロの復帰は、中盤の質と量の向上にもつながる。もともと力のある選手はそろっているが、ゲレイロは2列目を担うマリオ・ゲッツェ、ゴンザロ・カストロ、香川真司よりもスピードがあり、シュートに持ち込む能力も高い。クリスティアン・プリシッチやアンドリー・ヤルモレンコ、マクシミリアン・フィリップの代わりにウイングの位置に置くことも可能だ。

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