今季フランクフルトで飛躍の1年を過ごしたウォルフ - © © imago / Eibner
今季フランクフルトで飛躍の1年を過ごしたウォルフ - © © imago / Eibner

4部リーグからドルトムントへ…ウォルフの成功物語

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アイントラハト・フランクフルトのMFマリウス・ウォルフが5月末にドルトムントへの移籍を果たした。今季開幕前はほぼ無名の存在だった23歳はどのようにして飛躍を遂げたのだろうか。

2016年12月の時点でウォルフはハノーファーのセカンドチームに所属、つまり主戦場は4部リーグだった。しかし、それから1年半でドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)決勝の舞台で先発出場を果たし、バイエルン・ミュンヘンを下してクラブに30年ぶりのタイトルと来季の欧州カップ戦出場権をもたらした。

今季はブンデスリーガ28試合に出場して5得点8アシストを記録。スピードとユーティリティー性を武器にフランクフルトにとって欠かせない存在となった。ニコ・コバチ監督はウォルフについて「彼はまだ若く伸びしろがある」と将来性を高く買っていた。

ウォルフは1860ミュンヘンの下部組織で育ち、2016年1月にハノーファーへ移籍。しかし、すぐに構想外となって、1年後には期限付き移籍でフランクフルトに放出された。新天地でも状況が大きく好転することはなく、ケガにも泣かされた。しかし、今季はティモシー・チャンドラーの負傷離脱で巡ってきたチャンスを生かして序盤から出場機会を増やし、第10節以降は先発の座を譲ることはなかった。フランクフルトは年明け早々に買取オプションを行使しているが、それもウォルフの実力に確信があったからだろう。筋トレ効果で体重は74キロから79キロにアップし、対人勝負に負けないフィジカルも出来上がった。

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