復帰間近のゲッツェ「まだまだ多くの目標がある」
バイエルン・ミュンヘンのMFマリオ・ゲッツェは昨年10月8日、ドイツ代表として出場した2016欧州選手権フランス大会予選のアイルランド戦で負傷し、長期離脱を余儀なくされた。チームの練習に合流し、復帰の近づく同選手に当サイトドイツ語版がインタビューを行った。
※このインタビューは第22節ダルムシュタット戦(2月20日)の前に行いました
——数週間前にチーム練習に復帰されました。バイエルンのファンがあなたのピッチに立つ姿を見られるまで、あとどれくらいでしょうか?
ゲッツェ コンディションはとてもいいよ。チーム練習に戻って3週目だけど、すでに試合に復帰することを楽しみにしているんだ。
——内転筋の筋腱断裂により4カ月の離脱となりました。試合に出場できない間、頭ではどんなことを考えていましたか?
ゲッツェ 頭で考えることはいつも役に立つよ。特にこのような長期離脱の後はね。でも、長く、インテンシブなリハビリを乗り越え、とても良い気分だよ。それは日に日に良くなっていく。今はコンスタントなリズムを取り戻すことが大事だけど、僕はとても楽観的だよ。
サッカーのために全てを出している
——コンディションを100%に戻すには、トレーニングで何が難しいですか?
ゲッツェ それはいつもちょっとした違いなんだ。ただ、僕たちのチームのレベルは普通よりかなり高いからね。最終的に足りていないものは、それほどないと思うよ。とにかく、週末の試合でメンバー入りするかもしれないことが、とても楽しみ(※)。
※第22節ダルムシュタット戦で出場はなかったが、ベンチ入りを果たした
——最近、「マリオ・ゲッツェはポテンシャルを使い果たした」との批判が出ました。
ゲッツェ それ(批判)はもちろん、読んだよ。でも、僕には僕の考えがある。自分はサッカーのために全てを出し、あらゆる可能性を生かし、最高のコンディションにもっていこうとしている。批判を読むことは、快いものではない。「もしかしたら、そうかも」と思ってしまうからね。でも試合の分析を見たら、心が落ち着いたよ。
シンデレラボーイの苦悩
——2014年ブラジルW杯の決勝戦で決勝ゴールを決めてから、ゲッツェ選手に対する周囲の期待はさらに大きくなりました。それについてどのように対処していますか?
ゲッツェ 自分自身の目標を定め、いくつかの期待に応えられるようにしている。外部の期待にはそれほど神経質にならないようにするのもいいね。
——期待が高まるということについては、理解はできますか?
ゲッツェ 期待が高まるのは普通のことだよ。特に、W杯で決勝点を挙げた後はね。でも、いつでも理解できるわけではない。僕は23歳だし、まだまだ多くの目標があるから。
絶対にかなえたい夢
——目標の一つは、欧州チャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16に出場することだと思います。2月24日にユベントス(イタリア)との第1戦が行われます。ウィンターブレークにジョゼップ・グアルディオラ監督はチームはまだ必要なレベルに達していないと見ていたようです。後半戦の数試合が終わりましたが、いかがでしょうか?
ゲッツェ 最近また負傷した選手もいて、簡単ではない。でも、僕たちは良い準備をしたし、今は良いリズムに乗っていると思う。チームには一流選手がそろっていて、この状況を受け入れ、集中してユベントスとの一戦に臨むよ。僕たちは決勝へ行きたいんだ。でも、CLの前にブンデスリーガがある。2位との勝ち点差をこのまま守りたい。だから、(第22節の)ダルムシュタット戦にも集中するよ(※)。
(※)ダルムシュタット戦は1-3の逆転勝利
——個人的な短期的目標は?
ゲッツェ いくつかある。まずは、ブンデスリーガ4連覇。これは自分にとって、チームのみんなや監督、クラブにとって、とても大きなことだ。ドイツ王者は簡単になれるものではない。とても特別なことなんだ。
——その後は? 2013年のCL決勝はけがのため出場できませんでした(当時ドルトムント所属、相手はバイエルン)。
ゲッツェ CLの決勝に立つことはもちろん、どうしても実現させたい夢だ。一番いいのは今シーズンにね。それからドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)の決勝にも行きたい。そして夏にはフランスで欧州選手権がある。
——ゲッツェ選手については「どのポジションが一番いいのか?」という議論がいつも巻き起こりますよね。中央でしょうか? それともサイドハーフ?
ゲッツェ (笑) サイドハーフでも悪くない試合はいくつかあったね。でも、どのサッカー選手もお気に入りとするポジションがある。僕にとっては中央だ。ただ、他のオプションもいくつかあるよ。だから、お気に入りのポジションは中央って言っておくことにしよう。