Summary

  • ドルトムントのMFロイスのインタビュー
  • 2月初旬に長期離脱から戦列に復帰
  • 今夏のワールドカップ出場について「チャンスはある」

ドルトムントのマーコ・ロイスがより強く、より聡明になって戦列に戻ってきた。2月初旬に259日ぶりにピッチに立つと、その後の5試合で2ゴールを記録。足踏みに思えたリハビリ期間も、本人は「選手として、人として自分をいい方向へ変えてくれた」と前向きに捉えている。華麗なる復活を遂げたロイスが現在の体調や今夏のワールドカップ、そして人生について率直な考えを語った。

復帰を果たしたハンブルガーSV戦について

ロイス 7カ月間、ほとんどボールを蹴っていなかったんだ。復帰戦でどんな気持ちだったかを言葉にするのは難しいね。2016年のケガを除けば、これほど長く試合から離れたことはなかった。チームに復帰し、試合に向けて準備する。ホテルに宿泊してバスでスタジアムへ向かう。離脱中には経験できなくて寂しい思いをしていた。また、こういう生活が戻ってきてうれしいよ。

度重なるケガについて

ロイス たくさんケガをして、何度も後れを取ることを我慢しなければならなかった。でも、それも人生だ。健康を維持し、ケガから立ち直ろうと毎シーズン全力で取り組んでいる。年を取れば取るほど、自分の健康状態を管理するということの責任が増していくんだ。常に自分の体について知っていなければならない。いいプレーをするために必要なことだ。でも、大抵の場合は前向きに考えている。ケガをした時でさえ、「どうして、自分だけが…」と言ったことはない。

リハビリ期間中の原動力は?

ロイス 最初はものすごく難しかった。シーズン開幕時はチーム練習のことなんて考えることすらできなかったし、リハビリで走り始めたのも遅かったからね。それだけ複雑なケガだったんだ。その後、試合を見に行ったけど、感情的にはチームと遠くに離れているように感じた。まだ3、4カ月はリハビリをしなければならないってこともよく分かっていたよ。でも、物事がいい方向に変わる時期が必ず来るって信じていた。それに家族やガールフレンド、友だちが助けてくれた。新しいこともやったよ。

ロイスは昨季のDFB杯決勝で右ひざを負傷。約9カ月もの離脱を強いられた © imago

サッカー選手としてのキャリアや人生の展望について

ロイス 20歳から25歳くらいの時はサッカーのことしか考えない。毎日、どうやったらうまくなれるかということだけ考えるんだ。でも今は、健康でピッチで楽しむことができたら満足だ。この時間は取り戻せないからね。これは年を重ねたこと、そして最近の経験から生まれた変化だね。人生ではサッカー以外の大切なことも考えなければならないんだ。もちろんスポーツ選手であれば、誰でも成功したいし、勝ちたいと思っている。でも、それだけが人生というわけじゃないんだ。僕にとっては自由だと感じられること、楽しいと思うことをすることが重要だ。ケガをしている間にそういうことを学んだよ。

今夏のワールドカップについて

ロイス ワールドカップのことを考えていないと言ったらウソになる。本当に行きたいと思っている。でも、僕は事前に確たる目標を設定するタイプじゃないんだ。集中することが大事だから、そのことは頭の奥に閉まってある。でも、ワールドカップに出場することが大きな目標だというのを秘密にするつもりはない。いいプレーができればチャンスはあると思う。

ドイツ代表のワールドカップ連覇について

ロイス 強豪国が数多く出てくる。2014年よりもクオリティは高いと思う。さらに拮抗した試合になるんじゃないかな。やり方を変え、サッカーの質を向上させたチームは多い。小さなことが勝敗を分けると思う。みんなも知ってのとおり、トーナメントの戦い方についてドイツは常に高く評価されている。でも、2014年大会の成功を繰り返すためには100%の状態でなければならない。

ケガにより過去2度にわたって主要国際大会の欠場を余儀なくされた © imago

サッカー以外の大切なことについて

ロイス 家族と子どもを持つことが夢だ。引退後も人生は続いていくし、僕ぐらいの年齢で引退後も人生は続くということを理解しておくのは重要なんだ。早すぎるぐらいの時期から何かに熱中すべきだ。そうすれば、やめた時にどんな人生を送ろうかと悩むこともない。僕ほど長く離脱したら、こういう考えは自然と出てくる。

引退後の生活について

ロイス それについてはよく考えたよ。これ以上は言えないけど、いくつか考えはある。もちろん、サッカーは僕の仕事だし、お金になる。でも、さっきも言ったように、人生にはもっと大切なことがある。

周囲から期待されることについて

ロイス この仕事を長くやっているから期待されることの意味は分かっている。肯定的なことよりも、否定的なことのほうが多く報道されると学んだ。でも、それは社会を反映したものだし、悩むことはない。ただ悲しい気持ちになるだけだ。メディアが選手やクラブに対して期待しているのは分かるけど、時間がかかることもある。否定的に見るだけではなく、肯定的に物事を見るべきだと思う。例えば、欧州リーグではブンデスリーガから2クラブが次ラウンドに進出したし、バイエルン・ミュンヘンは欧州チャンピオンズリーグで生き残っているよね。スポーツ選手として、成功するために全力でやっている。全力を尽くさなければ批判されても仕方ないけど、世の中の人は全力でやっているんだということを認める必要がある。これが今日の社会の大きな問題だと思う。

© imago / Moritz Müller