大不振のチームを象徴するように、度重なる故障に悩まされるドルトムントMFロイス。後半戦で奇跡の上位浮上を狙う
大不振のチームを象徴するように、度重なる故障に悩まされるドルトムントMFロイス。後半戦で奇跡の上位浮上を狙う

再開まで6日:順位変動を検証

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2014/15シーズン後半戦は、ウォルフスブルクバイエルン・ミュンヘンの頂上対決で1月30日に開幕する。残り17試合を戦い終える時、すべての疑問が解決されることになる。過去のシーズンではどんな順位浮上が起こったか、データ的に見たドルトムントの可能性、国際大会出場権獲得クラブなどを検証する。

降格圏からの脱出

17試合を終えて、いくつかの伝統あるクラブは驚くべきことに降格圏に位置する。17位のドルトムントは現在のところ、残留をかけた戦いに臨んでいる。シーズン前に目標としていた欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を果たすためには、後半戦でリーグ新記録を樹立するほどのミラクルを起こす必要がある。

51年の歴史を誇るブンデスリーガで、11以上の順位浮上を成し遂げたチームは存在しない。後半戦で順位を10上げたのは、リーグ史上2クラブのみ。8年前、ハンブルガーSVはフープ・ステフェンス氏(現シュトゥットガルト監督)の指揮下で、17位から7位まで順位を上げた。1968/69シーズンのシャルケも同様の記録を達成。9つの順位浮上を果たし、欧州リーグ出場権を得たのは3クラブで、ブレーメンは1967/68シーズンに11位から2位まで順位を上げることに成功している。

CL出場権をめぐる戦い

CL出場をかけた争いも、まだまだし烈を極める。1995年に現在の勝ち点3制度が導入されてからは、62点を獲得すれば4位以内が確定しており、過去10シーズンではそれどころか平均59点を得たクラブがCLへの切符を手にしている。しかし今季前半戦終了時点で勝ち点28、3位のレーバークーゼンにとっては、後半戦でも同様の勝ち点数ではこの数字に届かない。

前半戦のサプライズ的存在は、6位につけるアウクスブルク。後半戦で勝ち点32を獲得すれば、クラブ新記録を樹立し、さらに上位に食い込んでくる。その一方で、メンヘングラートバッハはここ3シーズン、後半戦で調子を落とす傾向にある。

これらのチームを追う者にとって望みをつなぐデータも存在する。前半戦でCL出場圏内に位置した4クラブすべてが、そのままシーズンを4位以内で終了したことは、長いブンデスリーガの歴史上わずか3度。後半戦での巻き返しは十分可能だということを示している。

逆転優勝の可能性

データ上では、バイエルンは後半戦で平均的な成績収めれば優勝が可能な状況にあり、首位の座から引きずり下ろすことは不可能のように思える。現在の勝ち点3制度を取り入れて以来、74ポイントはタイトル獲得に十分な数字だ。つまり残り17試合で勝ち点29を獲得すれば、バイエルンは24度目の戴冠を果たすことになる。

勝ち点11差でバイエルンを追うウォルフスブルクにもまだチャンスは残されているものの、優勝のためには第18節での直接対決を制すことが必須。この試合で勝ち点8差に縮められれば、9位で前半戦を終えたが後半戦で勝ち点43を獲得し、センセーショナルな優勝を果たした2008/09シーズンの再現も見えてくる。第34節終了時にトータル勝ち点77に達していれば、逆転Vも不可能ではない。