開幕から7戦連続で酒井高(右)は先発したが、チームは波に乗れず順位を下げ続けてしまう
開幕から7戦連続で酒井高(右)は先発したが、チームは波に乗れず順位を下げ続けてしまう

下位からの脱出目指す

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前半戦総括(シュトゥットガルト)

またしても起こった監督交代劇、わずか1勝に終わった本拠での試合、失望を隠しきれないファン――が所属するシュトゥットガルトは、過去4シーズンでは最低の15位で中断期間に突入した。

開幕前予想と現状

降格危機にさらされた昨季の経験を踏まえ、今季開幕を迎えるにあたり首脳陣が望んだことはただ1つ、“不安のないシーズン”だった。そして彼らが招き入れたのは2007年にシュトゥットガルトを優勝に導いたアルミン・フェー氏。同氏であれば、若いタレントを中心に魅力的なサッカーを作り上げ、成功に輝いた未来を約束してくれるという期待がそこにはあった。しかし開幕から5試合勝ち星がなく、第11節ではついに最下位に転落。その翌節に今季2度目の3連敗を喫すると、フェー前監督の首はあっさりと飛ばされてしまい、新たにフープ・ステフェンス現監督が招聘された。昨シーズン、クラブを残留に導いた張本人で、選手の特長も把握済みである同監督は、就任後の初戦で早速白星をもたらし、また前半戦最後の5試合を2勝1敗2分とまずまずの成績で終了。下位脱出の兆しは見えてきている。

長所と短所

GKではなく、カバーに入ったフィールドプレーヤーが、ゴールライン上で相手のシュートをクリアし得点を阻止した回数が、シュトゥットガルトは6回でリーグトップ。また1試合当たりの全選手走行距離も平均117.9kmでリーグ4位の成績となっている。しかしセットプレーからの失点は13で全チーム中最低。また開始30分以内のゴールもわずか1点しか挙げておらず、こちらも最下位。加えてセンタリングからのゴールはいまだに0点だ。

前半戦のMVP:MFマーティン・ハーニク

2010年から在籍し、シュトゥットガルトの攻撃をけん引してきた男。2011/12シーズンには17得点を決めている。今季もここまで5ゴールを記録しチーム得点王で、またシュート5本につき1得点という効率の良さもある。

先発に戻ってきた酒井

開幕から7試合連続先発を飾るも、そのうち2試合はDFながら途中で交代させられ、また第8節から第14節の間で4試合をベンチで過ごすなど、出場機会も減少傾向にあった。しかし新潟からシュトゥットガルトに戦いの場を移して以降、何度か出場機会を失いながら、再び先発へ浮上してきた酒井。今回も第12節終了後、「どんなに状況が悪くても代えられない選手っていうのはいると思うんで、そういった選手になれればどこでもできるし、(そういう選手を)目指さなきゃいけないと思う。チャンスは自分にもまだあると思うんで、そのチャンスをしっかりつかめるようにやらなきゃいけない」と語っていたが、年内最後の3試合ではきっちりとスターティングイレブンに復帰し、いずれもフル出場。加えてチームも1勝0敗2分と最低限の結果を残した。アジアカップ出場のため年明け後のキャンプには参加できないが、両サイドでプレー可能という貴重な戦力だけに、復帰後も必ずやチームを助ける働きをしてくれるはずだ。

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