後半戦から加入した長澤(左)は終盤は定位置をガッチリと獲得
後半戦から加入した長澤(左)は終盤は定位置をガッチリと獲得

独走Vで3季ぶり昇格

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ケルンの2013/14シーズンを振り返る

MVP:FWパトリック・ヘルメス

今季ブンデスリーガ2部を制し3季ぶりの1部昇格を果たしたケルン。序盤は苦しんだものの、第10節で首位浮上するとその後は第15節で一度だけ2位に順位を落としたが、翌第16節から最終節までトップの座を守り切っての独走Vとなった。優勝を決めたのは3試合を残した第31節で、19勝4敗11分の見事な戦績を残した。後半戦からチームに加入したMF長澤和輝は10試合に出場し、うち先発は7回。得点はなかったが1アシストをマークし、終盤は定位置をガッチリと獲得した。

昨夏の移籍期限終了直前に、チームを率いるリーダーとしての役割を期待されてケルンへやって来た。元ドイツ代表は初出場のコトブス戦2分にゴールを挙げ、存在感を示した。今季は通算12得点6アシストで、チーム最多のスコアラーポイントを記録した。

成長株:MFヤニック・ゲアハート


ゲアハートが大きな才能を秘めていることは、関係者の間ではすでに長いこと知られていた。ケルンのBユースチームでは2011年にリーグ優勝、昨年はDFBユースクラブカップを制している。そして19歳となったゲアハートはトップチームの仲間入りを果たし、成長を遂げた。前半戦は先発に定着していたものの、後半戦中盤以降はベンチに座ることも増えた。しかし29試合出場で3得点は素晴らしい成績である。

総括と展望


ケルンにとっては今シーズン、ここ何年か常につきまとっていた騒ぎやスキャンダルもなく、非常に良い年だったと言えるだろう。5度目のブンデスリーガ昇格を果たし、来季は地元出身選手の活躍に期待がかかる。ティモ・ホーン、マーセル・リッセ、トーマス・ケスラー、そしてヘルメスと、ケルン生まれのメンバーがそろうほか、下部組織出身のヨナス・ヘクター、アダム・マトゥーシュク、ヤニック・ゲアハートが先発定着を虎視眈々と狙う。地元意識の強いファンは大きな共感をもってチームを応援するだろう。