第20節ハノーファー戦で負傷し、最終節までの復帰を果たせなかった内田にとっては不本意なシーズンとなった
第20節ハノーファー戦で負傷し、最終節までの復帰を果たせなかった内田にとっては不本意なシーズンとなった

後半戦の飛躍で3位

xwhatsappmailcopy-link

シャルケの2013/14シーズンを振り返る

MVP:GKラルフ・フェアマン

シャルケは今季、前半戦はややブレーキがかかったものの後半戦持ち直すと3位でシーズンを終え、欧州チャンピオンズリーグ(CL)本大会出場権を獲得した。17試合に出場し3アシストをマークした日本代表DF内田篤人は、前半戦はコンスタントに出場しチームに貢献したが、後半戦第20節ハノーファー戦で太ももの腱を負傷すると離脱を余儀なくされ、最終節までの復帰を果たすことはできず不本意なシーズンとなった。


後半戦のシャルケ躍進の原動力について個人に焦点を当てるならば、守護神フェアマンの存在だろう。フェアマンはゴールを守っただけでなく、長い間不安視されていたGKの問題をも解決した。前半戦はけがで離脱し、パフォーマンスの安定しないヒルデブラントとの定位置争いを経て、冷静で視野の広いプレーですぐにレギュラーの座を獲得。21試合で11度の完封を成し遂げた。2006年にはU19ドイツ王者に輝き、2年後にはフランクフルトで重症のけがを負い、今季からはシャルケのナンバー1となった。そのかつやくにふさわしく、2019年までの契約延長を勝ち取っている。

成長株:MFマックス・マイヤー


シャルケでは今シーズン、若い選手が頭角を現しブンデスリーガでも十分にやっていける能力を示した。カーン・アイハンはシーズン終盤にCBとしてフェリペ・サンタナとキリアコス・パパドプロスのポジションを脅かした。しかし今季の成長株筆頭はマイヤーだ。1シーズンでトップ下として期待を背負った若手から中心選手になった。技術と得点力、そしてふてぶてしさを兼ね備えたプレーで6得点3アシストをマークした。ピッチでは自信に満ちあふれ、ピッチ外では礼儀正しく地に足の着いた若者だ。

総括と展望


ビッグサプライズとなったケビンプリンス・ボアテングの移籍は、見事な後半戦の戦いぶり、1-6で敗れたCLレアル・マドリード戦。すべてが深く記憶に残るシーズンだった。勝ち点28の7位で前半戦を折り返し、後半戦は勝ち点36を獲得し3位でシーズンを終了した。クラブ史上初となる3年連続CL出場権を手中に収め、完封は14試合。才能ある若手選手をはじめ、今夏の補強が成功すれば来季はさらに好成績が望めるかもしれない。

内田篤人の今季を写真で振り返る