2連勝で勢いに乗るニュルンベルクのMF清武(中央)。首位バイエルンとの一戦では守備に多くの時間を割くことになりそうだ
2連勝で勢いに乗るニュルンベルクのMF清武(中央)。首位バイエルンとの一戦では守備に多くの時間を割くことになりそうだ

王者に挑む、清武のニュルンベルク

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細貝萌のヘルタはハンブルク、乾のフランクフルトはブラウンシュバイクと対戦

ニュルンベルク 対 バイエルン

ブンデスリーガ第20節2日目は2月8日、日本代表FWが所属するマインツが敵地でウォルフスブルクと対戦するほか、各地で下記の5試合が行われる。



後半戦開幕からの連勝で久々に降格圏を脱したニュルンベルク。未勝利という屈辱を味わった前半戦では、ポストを直撃したシュート数がリーグ最多を記録するなど運に見放されていたが、ことしは状況が一転した。日本代表MFも前節終了後「今は昨年入らなかった点が入っている。ことしは運があるんじゃないかと思います」と話している。バイエルンとの前回対戦(昨年8月24日)では0-2で敗れているが、今回はどこまで持ちこたえられるかに注目が集まる。

一方のバイエルンは前節でフランクフルト戦を5-0で下し無敗記録を44試合に更新した。その強さはフランクフルトのフェー監督も 「バイエルンは次元の違うリーグでプレーしている。うちはとても太刀打ちできない」と話すほど。後半戦開始時に状態が万全ではなかったリベリ、ロッベンの2人は前節で完全復帰。リベリはしかし6日(木)にコンパートメント症候群のため手術を受けており、復帰時期は明らかにされていない。

また第17節シュトゥットガルト戦で芸術的なボレーシュートを決めたMFティアゴは、前節でもリーグ史上最多となるボールタッチ177回を記録し、今最も乗っている選手だ。今節でも何か記録を生み出すかもしれない。


ハンブルガーSV 対 ヘルタ・ベルリン


ヘルタは後半戦まさかの連敗スタート。リーグ再開前の強化試合でも勝利はなく、今季初めて壁にぶち当たっている。前節ニュルンベルク戦で清武をマークした日本代表MFは今節も先発は確実だが、7日にはCBルステンベアガーが肉離れで最低2週間欠場することが明らかになっており、その代役を務める可能性もある。攻守の中心であるMFシェルブレットは体調を崩しており、欠場する可能性があるが、その場合はロニーが代役を務める見込みだ。また、ハンブルクとの前回対戦(昨年8月24日)では、ヘルタが1-0で勝利している。

対するハンブルクはけが人が続出しており、2月3日の練習はわずか15選手で行われた。このような非常事態では当然結果を出すのも難しく、後半戦は連敗スタートとなり、冬季リーグ中断期間を挟んで5連敗中だ。特に問題となっているのはここ4戦連続で3失点している守備で、これに追い打ちをかけるかのようにエースのFWラソッガも離脱している。ブンデスリーガ創設時から1度も降格を経験したことのないハンブルクだが、前節終了後はついに自動降格となる16位に順位を落とした。ファンマルワイク監督も「5連敗は監督人生で経験したことがない」と肩を落としているが、ここからどのようにチームを再生させるか、腕の見せどころだ。


フランクフルト 対 ブラウンシュバイク


前節でバイエルンに0-5で大敗フランクフルトは今節、最下位ブラウンシュバイクとの勝利必須の試合に臨む。昨季躍進の立役者となったMFマイヤーが前々節のヘルタ戦で決勝点を決めるなど、調子を上げているのはチームにとって明るい材料だ。ブラウンシュバイクとの前回対戦(昨年8月25日)では2-0で勝利を収めている。日本代表MFは前節は出場機会がなかったが、「ここで結果を出さなければW杯もない」とフランクフルトでの活躍に闘志を燃やしている。今回もベンチから出場機会をうかがうことになりそうだ。

一方ブラウンシュバイクは後半戦初戦でブレーメンに0-0、前節はドルトムントに1-2と善戦しているが、残留に必要な勝ち点は稼ぐことができていない。即戦力として期待されている新加入のMFニールセンは前節で12.9kmを走るなどチームへの貢献度は高いが、肝心の得点がまだない。前節で長期離脱から復帰したMFホッホシャイトとともにゴールを狙う。フランクフルトが14位であるため、残留の可否に影響する重要な試合となる。


ブレーメン 対 ドルトムント


ブレーメンは前節でアウクスブルクに1-3で敗戦。唯一の得点も相手のオウンゴールによるもので、ドゥット監督は試合後「選手には後で言いたいことをはっきり言うつもり」とイラ立ちを隠し切れなかった。この試合で2度の警告を受け退場となったDFガルシアに2試合の出場停止処分が課されたことも、チームにとっては痛手だ。第18節で最下位ブラウンシュバイクを相手に勝ち点1しか取れなかったこともあり、2部との入れ替え戦に回る16位との勝ち点差は3まで縮まっている。前半戦最終節で2位レーバークーゼンに完封勝利したように、今節も下克上に期待したい。

ドルトムントは冬季リーグ中断期間に前半戦で離脱していた選手が続々と復帰し、事態が好転するかと思われた。しかしその矢先に、DFフメルスが2月4日の強化試合デュッセルドルフ戦で右足首を捻挫し、再び2週間欠場することになった。それに伴い、センターバックにはボランチが本職のMFベンダーが入る見込みだ。前節ブラウンシュバイク戦ではオバメヤンが2得点して、今季の合計得点を11に伸ばしている。ブレーメンとの前回対戦(昨年8月23日)では、本拠で1-0で辛くも勝利した。

フライブルク 対 ホッフェンハイム


前半戦を16位で終えたフライブルクは第18節レーバークーゼン戦で3-2の大金星を挙げ、後半戦における急上昇の可能性を感じさせた。しかし前節マインツ戦では0-2で敗戦し、大金星の勢いを次につなげることができなかった。豊富な運動量とタイトなプレスを武器とするフライブルクだが、6得点のFWメーメディ以外に3得点以上している選手がいないことが攻撃面での大きな課題だ。

対するホッフェンハイムは後半戦の初戦はニュルンベルクに0-4で大敗したが、前節ハンブルク戦は3-0で快勝。前半戦同様、好不調の波が大きい。新加入のハーマトはまだチームに馴染んでおらず、前節は86分から短時間の出場にとどまり、これまでの2試合でもシュート1本に終わっている。調子がいいのはMFフィルミーノで、前節は1得点1アシストの大活躍を見せた。前半戦の同カードは 3-3の引き分けだった。


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