シュトゥットガルトは第12節フライブルク戦で5戦ぶり白星を挙げた。チームが歓喜に沸く一方で、今季初めて先発落ちした酒井は複雑な心境だったようだ
シュトゥットガルトは第12節フライブルク戦で5戦ぶり白星を挙げた。チームが歓喜に沸く一方で、今季初めて先発落ちした酒井は複雑な心境だったようだ

左SBで定位置獲得狙う

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酒井高 第12節では今季初スタメン落ちも、新たなチャンス到来

日本代表DFが所属するシュトゥットガルトは11月10日の第12節でフライブルクを下し、5戦ぶりの白星を挙げた。しかしチームが歓喜に沸く一方で、今季初の先発落ちとなった酒井は複雑な心境だったようだ。今節で先発から外れることはあらかじめ予想していたと語る。

「前(1-6で敗戦したドルトムント戦)良くなかったんで。やられ方見たり、チームが大敗した中で、そのままチームを立て直すってのは難しいのかなと。まあ自分の出来も考えたらスタメン交代は妥当かなっていう」。

表情には悔しさが見え隠れする。今季リーグ戦ではこれまで、負傷欠場した第10節以外は必ず先発しており、第4節から指揮を執るシュナイダー新監督の信頼も厚いように見えた。だが前節ドルトムント戦での6失点は、酒井のイメージに大きな傷跡を残したようだ。

「実力というよりは自分が安定したパフォーマンス出せなかったのが悪いと思うし、どんなに右サイドの層が薄いっていう状況があったとしても、1-6っていう結果が出てしまったことで自分への印象はすごく悪くなったと思う」。

しかし幸い名誉挽回のチャンスはすぐに訪れた。左SBで先発したラウシュが負傷交代を強いられたのだ。これで酒井は58分から左SBのポジションでピッチに立つことに。この試合では目立つプレーはなかったが、今後はかねてから望んでいた左サイドでのレギュラーを目指すと話す。

「(監督に)左でできるというのを少しでも頭に入れてほしいというか。こっち(ブンデスリーガ)では右ですけど、代表ではずっと左でやってきて、左での良さってのは自分の中でしっかり持ってるので。左で使うという選択肢を持ってもらえるのは助かるというか、自分にとってもプラスかなと思いますね」。

酒井はシュトゥットガルトでの1シーズン目、左SBとしてわずか半年で5アシストを記録。周囲を驚かせる活躍をみせた。しかし右サイドに回った2シーズン目は1年を通して得点に絡むプレーができず、伸び悩んだという見方もできる。そんないまボカ、ラウシュの2人が負傷したことで、本職である左SBでの出場機会が増えることになりそうだ。「自分の強みが出せる」というポジションで本来の力を発揮することができるか。今後数週間の酒井のプレーに注目だ。