終了間際の同点劇
酒井宏樹のハノーファーはドルトムントに惜敗
ゲッツェが流れを呼び込む
ブンデスリーガ第9節第2日目は10月19日、日本人選手3人の対決が期待されたフランクフルト対ニュルンベルクのほか、下記の2試合が行われた。
フランクフルト 1−1 ニュルンベルク
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日本人選手3人の直接対決が期待されたこの試合だったが、長谷部、清武が先発した一方で、乾はベンチスタートとなった。長谷部はフル出場し、清武は69分で交代、乾は残念ながら出場しなかった。
31分にフランクフルトMFのバルネッタがフリーキックから直接ゴールを狙ったボールを、ニュルンベルクのGKシェーファーはゴールライン寸前でかき出しチームを救った。
前半を0−0で終え、ようやくゴールが生まれたのは50分。フランクフルトMFのローデが、ペナルティエリア手前でボールを同MFのマイヤーへ渡した。そのボールはワンタッチでFWのカドレツへ送られ、狙い澄ましたシュートは左隅へ飛んだ。前半にファインセーブを見せたニュルンベルクのGKシェーファーも、なす術もなかった。
しかし、1−0で終わるかと思われた86分、ニュルンベルクが同点へ持ち込む。ゴールを奪ったのは、20分前に交代で入ったばかりのFWヨドリミッチだった。MFマクからフランクフルト守備陣の隙間を突く鋭いパス、1人だけ反応したドリミッチはそのボールを持ち出し、敵GKトラップの前まで抜け出しシュート。ボールはGKをよけ、弧を描いてゴールに届いた。
期待された日本代表3選手による試合は、フランクフルトMF乾が出場しなかったことで実現ならなかった。
バイエルン 4−1 マインツ
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序盤から優位に立つことが予想されていたバイエルンだったが、この日はマインツの堅守に苦しんだ。試合開始からバイエルンはパスの正確性を欠き、なかなか相手ゴールまで迫ることが出来ず、本来の調子の糸口をつかめなかった。一方マインツは、5人のディフェンダーでゴール前を固めていた。14分バイエルンは流れを変えるため、MFロッベンと同MFミュラーのプレーするサイドを代えた。
39分にバイエルンDFダンテはマインツDFポスペヒとの接触の際にすねを怪我して、42分にDFアラバと交代した。
44分鋭い縦パスにセンターラインぎりぎり手前から走り出したマインツFWパーカーは、バイエルンDFボアテングのミスも手伝ってソロでボールを受け、ペナルティエリア内まで持ち込んだ。最後はバイエルンGKノイアーをドリブルで抜き去り、ボールをゴールへ流し込んだ。
後半開始からバイエルンは、反撃を期しDFラフィーニャに代えてMFゲッツェを投入。50分そのゲッツェを介しての攻撃で、バイエルンMFロッベンが同点弾を放った。続く52分、ゲッツェとロッベンを経由したボールはゴールエリア付近中央に位置するミュラーへ渡り、ゴール右隅へ勝越し点を挙げた。
その後バイエルンはゲッツェの活躍により2点を追加し、首位を守る勝利を挙げた。日本代表MF岡崎慎司は、出場機会を与えられずベンチにとどまった。
悔やまれるファウル、PKを献上
ドルトムント 1−0 ハノーファー
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最後まで強豪ドルトムント相手に善戦したハノーファーだったが、試合を決定づける場面は開始早々の3分に訪れた。相手ペナルティエリア内でボールを受けたドルトムントDFドゥルムに対して、ハノーファーDF酒井宏樹はたまらずファウルを犯し相手を倒した。主審の判断は即ペナルティキック、酒井はイェローカードをもらった。PKは、ドルトムントFWロイスが冷静にゴール左中段へシュートを決め、先取点を挙げた。
17分にハノーファーDF酒井はMFシュティンドルから絶妙なパスを受けペナルティエリア内右へ侵入するも、ドルトムントFWロイスとDFソクラティスに阻まれゴールキックとなった。
後半は前半と変わり、ハノーファーがようやくリズムをつかみ試合は均衡した様子となった。両チームとも、分刻みでゴールチャンスを演出した。
77分ハノーファーは残り時間で同点を狙うため、日本代表DF酒井に替えてFWシュラウドラウフを投入したが、結局ジョーカーのシュート本数は0でチャンスを作れずに終わった。