ホームで行われた第14節のホッフェンハイム戦では、清武(中央)が2得点と大活躍
ホームで行われた第14節のホッフェンハイム戦では、清武(中央)が2得点と大活躍

ニュルンベルク

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主力CB2人を欠いてのホッフェンハイム戦

ホッフェンハイム 対 ニュルンベルク

ブンデスリーガ第31節2日目は4月27日、日本代表MFとMFが所属するニュルンベルクが敵地で日本代表MF宇佐美貴史ホッフェンハイムと対戦するなど、各地で次の6試合が行われる。



前節では伝統のフランケンダービーにて、本拠地で格下のフュルトに惜敗したニュルンベルク。予想外の敗戦でウィージンガー監督就任後初めての2連敗を喫し、12位に後退してしまった。監督は「ダービーではまずまずのシーズンを、素晴らしいシーズンに格上げするチャンスを不意にしてしまった。残りの4試合で取り返したい」と話しており、今回のホッフェンハイム戦では勝ち点獲得に闘志を燃やしている。ニュルンベルクは最近のホッフェンハイム戦は2連勝中(3-2、4-2)で、セットプレーに弱いホッフェンハイム(セットプレーから19失点)との相性はいいと言える。前半戦の第14節には清武が2ゴールを決めるなど大活躍しており、今回も切れのあるプレーが期待される。ただ、CBティム・クローゼは未だにバイエルン戦の脳震盪から回復しておらず、元ホッフェンハイム所属のDFニルソンは出場停止と、不安要素はある。

ホッフェンハイムはギスドル新監督就任から4試合目。第30節のレーバークーゼン戦では0-5と完敗を喫し、残留が厳しくなっている。これを受け、監督は23日に「この3週間の結果を分析した結果、残りの3週間では、しっかりと結果を出せる選手だけを起用することにした」と、宇佐美を含めた4選手の戦力外通告を発表。代わりにユース出身の若手を使っていく方針のようだ。24日には宇佐美の今季限りの退団が決定し、この試合での日本人対決実現の可能性はなくなった。


レーバークーゼン 対 ブレーメン


日本代表MF細貝萌が所属する3位のレーバークーゼンはここ4試合負けなし(2勝2分)で、チャンピオンズリーグ(CL)本戦出場権に大手をかけている。しかし、4位のシャルケとの勝ち点差は7で、まだ完全に安心はできない。今季は本拠地で10勝(敵地では5勝)と好調なだけに、大勝したホッフェンハイム戦に続いてのホーム戦となるこの試合でも結果を出し、シャルケにプレッシャーをかけておきたい。得点ランキングでドルトムントレバンドフスキを2得点差で追う、FWキースリング にも注目が集まる。細貝はベンチ入りが濃厚。一方のブレーメンは、ここ9試合連続で勝利から見放されている。アウェーでは直近の3試合すべてで引き分けに終わっているが、いずれも先制されてから追い付いており、今回も一筋縄ではいかない試合となりそうだ。


ウォルフスブルク 対 メンヘングラートバッハ


日本代表MF長谷部誠が所属するウォルフスブルクは、ホームでメンヘングラートバッハを迎え撃つ。6試合連続で黒星のないウォルフスブルクだが、DFケアーとMFポラクの負傷により、ヘッキング監督は3-0と完勝したブレーメン戦からのメンバー交代を余儀なくされる恐れがある。それでも監督は「チームはブレーメンで、90分間いいパフォーマンスを維持したときに、どれほどの力を出すことができるのか見せてくれた。ボルシア(・メンヘングラートバッハ)に対してもいい試合をして、できれば勝ち点3を取りたい」と敵地での勝利に意欲を見せている。攻撃面では、前節でブンデスリーガ通算50点目のゴールを決めた、FW オリッチに期待がかかる。長谷部はこの試合、ベンチスタートになると見られている。また、対する7位のメンヘングラートバッハはEL、ひいてはCL出場権獲得を狙っている。しかし、まだシャルケ、バイエルンとの直接対決を残しているだけに、この試合では何とか勝っておきたいところ。ただ、ウォルフスブルクとのアウェー戦では、2003年11月以来勝利から遠ざかっているのが気がかりではある。


アウクスブルク 対 シュトゥットガルト


勝てば3連勝となる、日本代表FW岡崎慎司と同DF酒井高徳シュトゥットガルトは、敵地で残留争い真っ只中のアウクスブルクと対戦。DFB杯決勝進出を決め、今シーズンの目標はすでに達成しているシュトゥットガルトだが、前節のフライブルク戦でも手を抜くことなく勝ち点3を手にし、今節でももちろん白星を狙っている。ラバディア監督は「(ホームで公式戦3連勝に成功した)最高の先週が大きな変化をもたらしてくれた。今は一定の余裕を持ってサッカーをすることができる」と自信を取り戻した様子。前節とほぼ同じ布陣を組むと見られ、酒井は先発、岡崎はベンチスタートとなる模様だ。アキレスケンを負傷中の主将DFタスキの復帰は、次週週以降になるとのこと。また、アウクスブルク側では、ここまで14得点だが直近の7試合では不発に終わっているFWメルダースの出来が勝敗の鍵をにぎっている。


バイエルン 対 フライブルク


第30節のハノーファー戦では、王者の貫録を見せつけて圧勝したバイエルン。今節はホームに5位のフライブルクを迎える。後半戦開幕以来、全勝でここまできているバイエルンは、勝ち点81を獲得して昨年のドルトムントの記録に並んでおり、この試合を制した場合には、新記録樹立となる。また、30試合を終えて89得点というのも史上初で、この試合を含め、残りの4試合で100ゴール突破も決して夢ではない(リーグ記録は71/72シーズンの101得点)。ハインケス監督は23日のCLバルセロナ戦から大幅に選手を入れ替えてくると思われ、CL戦では出場停止だったFWマンツキッチの先発出場が濃厚だ。

一方、敵地のバイエルン戦ではこれまで一度も勝ち星がないフライブルクは、さらにブンデスリーガ首位のチーム相手に勝利を収めた経験もない。そんなフライブルクの慰めとなるのは、MFマキアディはウォルフスブルク所属時代(2006年9月)、MFローゼンタールもハノーファー時代(2006年11年)にバイエルンを倒したことがあるということ。両選手とも先発出場の予定で、絶好調のバイエルン相手にハノーファーがどこまで食い下がれるかが見どころとなる。


デュッセルドルフ 対 ドルトムント


FW大前元紀が所属するデュッセルドルフは、5連勝中と絶好調のドルトムントを本拠地に迎える。デュッセルドルフは最近8試合連続で勝ちがなく、15位と低迷中。前節で右足に裂傷を負った大前は、今回欠場の見込み。対照的に、対戦相手のドルトムントはすでに3位以上でシーズンを終えることが決まっており、今季後半戦ではここまで勝ち点31を獲得するという偉業を達成。また、FWレバンドフスキは現在ブンデスリーガで12試合連続ゴールを決めており、この対戦カードでも目が離せない存在だ。24日のCLレアル・マドリード戦でも4-1と大勝しているドルトムントだが、昨年のグループステージでは、レアル戦の後は常にリーグ戦でも勝利。1997年2月以来、13試合負けなしと相性のいいデュッセルドルフ相手に、レアル戦から中3日で臨むドルトムントが有利と予想される。