バイエルンは本節で勝利すれば、無条件で優勝が決まる。前節はピサロ(左)の4ゴールで、ハンブルガーSVを9-2で下した
バイエルンは本節で勝利すれば、無条件で優勝が決まる。前節はピサロ(左)の4ゴールで、ハンブルガーSVを9-2で下した

バイエルン

xwhatsappmailcopy-link

立ちはだかるフランクフルト

フランクフルト 対 バイエルン

ブンデスリーガ第28節2日目は4月6日、各地で6試合が行われ、日本代表MFが所属するフランクフルトは本拠地にバイエルンを迎える。バイエルンはこの日の結果次第で優勝が確定する。

バイエルンの優勝が4月6日(土)に決まる条件

● バイエルンがフランクフルトに勝つ。
・・・・この場合、ドルトムントの勝敗は関係ない。

● ドルトムントがアウクスブルクに引き分けるか負ける。
・・・・この場合、バイエルンが引き分けか負けてもよい。




前節から優勝決定に王手をかけている首位バイエルン。前節では「バイエルンが勝ち、2位ドルトムントが勝たない」というのが優勝確定の条件だったが、ドルトムントは見事にシュトゥットガルト戦を制し、土壇場で優勝阻止に成功した。しかし、バイエルンも順当にハンブルガーSVを下しており、今節での条件はより有利なものとなっている。

バイエルンに今回必要とされるのは、同日の同時刻にアウクスブルク戦に臨む「ドルトムントと同等かそれ以上の結果」を出すことだ。仮にそれがだめでも、「バイエルンが負けて、ドルトムントが引き分ける」ということになれば、優勝が決まる。両チームの勝ち点差は現在20。これが今節を終えて、つまり6試合を残して19以上の場合、計算上逆転が不可能となる。これが成立する条件を探すと、先に示した通りになる。

つまり、バイエルンはフランクフルトに勝利すれば、ドルトムントの試合結果に関係なく優勝を決めることができる。そして、今季のバイエルンにとって、その勝利が決して無理難題ではないことは明らかだ。アウェーでの成績は12勝1分と脅威の勝率を誇っている。さらに、前節ではハンブルガーSVに9-2で大勝、2日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝では強豪ユベントス(イタリア)を相手に2-0で完封勝利と勢いもある。ハンブルガーSV戦に関しては、リベリ、ミュラー、マンツキッチの主力3人が温存されていたという事実も見逃してはならない。仮にバイエルンが10日に控えたユベントスとの第2戦を考慮し、フランクフルト戦で主力を温存することになっても、大きな戦力の低下は生じないだろう。

クラブ史上22度目の「ブンデスリーガ優勝」であると同時に、ブンデスリーガ発足以前の時期も含めると23度目となる「ドイツ優勝」はもう目と鼻の先だ。また、これが6日に達成されれば、史上最速という記録も樹立される。

対するフランクフルトは前節でフュルトを下し、7戦ぶりに白星を挙げた。しかし、試合内容は3-2と最下位相手に苦戦しており、不調から脱却したとは言い切れない状況だ。ただ、5試合にわたって無得点が続いた一時期と比べると、攻撃面では本来の調子を取り戻しつつある。このところ不振に陥っていたマイヤーは前節で9試合ぶりに得点を挙げたが、5日に行われた会見で、フェー監督が今節は筋肉の負傷による欠場決定を明かしている。さらにMFシュベークラーも尾てい骨炎症のため、出場は微妙だという。

乾は前節で10戦ぶり、今季6点目となるゴールを決め、チームに先制点をもたらした。前半戦では1度ゴールが生まれると、そこから必ず2試合、3試合とゴールが続いている。今回はシーズン合計でも13失点しかしていない堅守のバイエルンが相手だが、再び連続ゴールが生まれるかに注目したい。フュルト戦の終了後、「もちろん勝たすつもりはない。そこで優勝を決められるのは屈辱的なことなので、それだけは絶対避けたい。絶対に勝てるようがんばりたい」と勢いよく語っており、意気込みは十分だ。