ハノーファーの酒井宏樹(左)はリーグ戦前節ニュルンベルク戦に続く先発出場
ハノーファーの酒井宏樹(左)はリーグ戦前節ニュルンベルク戦に続く先発出場

ドイツ勢 3チームが敗退

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ハノーファー酒井宏樹は先発

ハノーファー 1-1 アンジ(ロシア)

UEFA欧州リーグ(EL)決勝トーナメント1回戦第2戦は21日、欧州各地で行われ、ブンデスリーガの4チームが登場した。

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日本代表DF酒井宏樹のハノーファーは21日、本拠地でアンジと1-1で引き分けた。第1戦との合計は2-4となり、決勝トーナメント1回戦での敗退が決定した。酒井は右サイドバックで先発し、83分まで出場した。昨季はELでベスト8入りし、のちに優勝したアトレチコ(スペイン)に準々決勝で敗れたハノーファーだったが、今季は善戦実らず32強までで姿を消した。

アウェーの第1戦に1-3で敗れたため、21日は最低でも2-0以上での勝利が16強進出への絶対条件だったハノーファー。負傷から復帰したアブデラウエとゴールゲッターのジュフを2トップに据え、4-4-2の攻撃的布陣でアンジを迎え撃った。

何が何でも得点が欲しいハノーファーは開始早々、積極的に攻撃を仕掛ける。前半4分、CKからハノーファーに絶好チャンスが訪れる。MFフスティの鋭いクロスは絶妙なタイミングでゴール前に入るが、ジュルーが頭で合わせたシュートは枠外へ。15分、中盤で2人をかわしたジュフがピントへショートパスを送ると、そこからスルーパスを受けたフスティが左サイドをドリブル突破、ファーへクロスを上げる。アブデラウエが飛び込むが、わずかにタイミングが合わず当てられない。アンジもカウンターからいい攻撃の形をつくると18分、酒井のミスを突いてエトーがボールをカット。しかしシュートは外れる。

20分には再びハノーファーにシュートチャンス。フリーのピントがペナルティエリア手前でボールをもらうとすかさずシュートを放つが、これはポスト左へそれる。25分、28分にもアブデラウエがシュートを打つが、いずれもバーを越えていく。守備的なアンジに対して、アグレッシブに攻め込んでいくハノーファーは前半を通して主導権を握るも、ゴール前の精度に欠け得点はできなかった。

0-0で迎えた後半序盤は、どちらも好機のないまま進み、61分、チャンスをつかんだのはアンジだった。左サイドのブッソーファが低い弾道のクロスをペナルティエリアに入れると、エトーがシュート。ハノーファーは守護神ツィーラーの好セーブに救われた。70分、ハノーファーに待望のゴールが生まれる。フスティからの絶妙の左クロスにぴったり合わせたのはMFダシルバピント。見事なボレーをゴール左に突き刺し、待望の先制点を奪い取った。

しかし、ここからあとが続かず、16強進出に必要な1点が取れないまま所定の90分が経過。大雪でライン上の除雪のため試合が中断されたこともあり、後半ロスタイムは異例の8分が設けられた。何とか追加点が欲しいハノーファーにとっては朗報だったが、最後まで1点が奪えず、逆にロスタイム8分にアンジがカウンターからFWトラオレのゴールで1-1の同点とし、試合は終了した。

酒井は積極的に攻撃参加し、オーバーラップからのクロスでアシストを狙った。しかし、守備ではクリアミスから相手に突破を許すなど、不安を残す内容となった。

ベンフィカ(ポルトガル) 2-1 レーバークーゼン



日本代表MF細貝萌レーバークーゼンは敵地ポルトガルでベンフィカに2-1で敗れた。これで第1戦との合計は1-3となり、16強入りはならず。細貝はベンチ外だった。

前半、主導権を握ったのはレーバークーゼン。12分、早くも決定的チャンスを迎える。FWキースリングが右サイドを上がったDFカルバハルにスルーパスを送り、カルバハルからの折り返しを自らゴール正面で完璧に捉えた。しかし、見事なシュートは惜しくも左ポストに弾き飛ばされ、先制点ならず。40分にもMFシュアレがペナルティエリア左から放ったシュートが同ポストに嫌われ、前半は0-0で終了。レーバークーゼンが2度の不運に泣いた。

レーバークーゼンの不運は後半も続く。50分にキースリングがカルバハルからのパスにゴール前で合わせてネットを揺らしたが、オフサイドの判定でこの得点は無効に。またしても先制はならなかった。60分、ベンフィカが反撃に出る。左サイドMFジョンが切れのあるドリブルで相手をごぼう抜き。最後は見事なシュートを放ち、個人技で先制点を奪い取った。試合は一度均衡が破れると得点ラッシュに。75分、シュアレがペナルティエリア中央からの華麗なボレーで同点とすると、その2分後にはベンフィカが鮮やかなカウンターを仕掛けた。途中出場のFWリマからの右クロスにMFマティッチがヘディングで決め、勝ち越し。これが決勝点となり、2-1でベンフィカが勝利した。レーバークーゼンはシュート数で15対7を上回ったが、好機を得点につなげられず、悔しい敗退となった。

メンヘングラートバッハ 0-2 ラツィオ(イタリア)



メンヘングラートバッハは敵地ローマでラツィオに0-2で敗戦。第1戦との合計結果で3-5とされ、16強入りはならなかった。

試合が動いたのは10分、MFカンドレバが敵陣ペナルティエリア前でのDFドミンゲスのトラップミスを見逃さなかった。透かさずボールを奪ったカンドレバは、一瞬にしてGKテアステーゲンと1対1の状況を作り出し、落ち着いて先制弾をゴール右下に沈めた。早い時間帯でリードしたラツィオは試合の主導権を握り、33分にはDFラドゥが左サイドから強烈なミドルシュート。GKテアステーゲンが辛うじてゴール前に弾いたところを、MFゴンザレスが押し込み、試合を決定付けた。

ラツィオは決勝トーナメント2回戦第1戦の3月7日、敵地でシュトゥットガルトと対戦する。