第6節ではバイエルンが敵地ブレーメンで2-0の勝利を収めた。競り合うのはFWフュルクルーク(左)とDFラーム(右)
第6節ではバイエルンが敵地ブレーメンで2-0の勝利を収めた。競り合うのはFWフュルクルーク(左)とDFラーム(右)

長谷部、連続先発か

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ブンデスリーガ第23節2日目は日本人対決となるシュトゥットガルト対ニュルンベルクの他、下記の5試合が行われる。 シュトゥットガルト対ニュルンベルクの見どころへ

マインツ 対 ウォルフスブルク

日本代表MF長谷部誠ウォルフスブルクは敵地マインツに乗り込む。第6節の対戦では、序盤こそウォルフスブルク攻勢で進んだものの、マインツが決定機を確実に得点につなげ、2-0で勝利した。

ウォルフスブルクはディーター・ヘッキング氏を新監督に招き、後半戦での巻き返しを図ったが、ここまでの戦績は2勝1分2敗。順位は前半戦の終了時と同じ15位で、目に見える結果には結びついていない。しかし、前節では敗戦したものの、強豪バイエルン戦を相手に善戦し、ディーター・ヘッキング監督も「チームの進んでいる方向は間違っていない。チームに安定感が出てきた」と述べ、パフォーマンスの向上を強調した。長谷部は同試合で年明けでは初めて先発入り。堅実な守りで、マッチアップしたフランス代表MFリベリに得点・アシストを許さなかった。また、週明けに右SBで定位置を確保しているファーグナーが体調を崩したため、今節でも長谷部の先発入りが濃厚となっている。ヘッキング監督も「長谷部は万能の武器であり、完全に信頼を置ける選手だ」と談話を発表した。

対するマインツは後半戦では引き分けが続き、1勝3分1敗という成績。直近の2節ではいずれも先制したが、リードを守りきれずに勝ち点3を取り損ねた。しかし、全体として調子は良く、さらに対ウォルフスブルクでは2011年1月22日を最後に負けなし。今季12得点で得点ランキング4位につけるFWソロイも大きな脅威だ。ウォルフスブルクが今季アウェーで強さを発揮していることを考慮すると、互角の戦いになることが予想される。



アウクスブルク 対 ホッフェンハイム

日本代表MF宇佐美貴史ホッフェンハイムアウクスブルクの一戦は、2部との入れ替え戦に回る16位と直接降格が決まる17位に位置する2チームの対戦となる。勝ち点差1で追うアウクスブルクが引き分け以上の結果を出せば、両チームの順位は逆転する。前半戦での同カードは0-0で引き分けに終わった。

ホッフェンハイムは後半戦に入ってから、マーコ・クアツ新監督のもとリーグ最多失点の守備力向上に力を注いだ。結果、5試合のうち4試合を1失点以下で切り抜けており、失点に歯止めをかけることに成功したと言える。しかし、今度は乏しい得点力が問題として表面化。後半戦では3点しか取れておらず、直近の2試合に限っては完封されている。即戦力として期待された今冬加入のFWデカマルゴも3試合に出場しわずか2本のシュートを放つに終わっている。攻守のバランスをどのようにとるのかに注目したい。

対するアウクスブルクは前半戦で9点しか勝ち点を獲得できなかったのに対し、後半戦ではすでに6点取っている。前節ではレーバークーゼンに年明けでは初となる敗戦を喫したが、接戦した末の惜敗だった。調子はいいと言える。この一戦は降格を争う2チームの直接対決であるだけに、どちらも簡単には譲らない白熱した展開となるだろう。



ハノーファー 対 ハンブルガーSV

日本代表DF酒井宏樹ハノーファーは本拠地にハンブルガーSVを迎え入れる。第6節での対戦では、終盤にハノーファーが猛攻を仕掛けたが、先制したハンブルガーSVが1-0での逃げ切りに成功した。

8位ハノーファーは前節ニュルンベルク戦では、1点リードで迎えた後半ロスタイムに同点弾を浴び、勝ち点3を取り逃すという辛酸を舐めた。20日に欧州リーグ決勝トーナメント1回戦第2戦対アンジ(ロシア)でも同様、後半ロスタイムに追いつかれるという悲劇。第1戦との合計2-4で16強進出を逃した。中1日で迎える本節では、選手のコンディションも懸念される。酒井は前節でリーグ戦では今季初のフル出場を果たし、20日のアンジ戦でも83分までプレーした。良い面、悪い面の両方が見える内容となったため、スロムカ監督が本節でどのような選択をするかに注目が集まる。

対するハンブルガーSVは、現在2連勝中で好調。後半戦の開幕当初10位だった順位を6位まで上げた。前節で芸術的なミドルシュートを決めてチームを勝利に導いたMFファンデアファートと今季9得点かつ対ハノーファーでは過去4試合で3点決めているFW孫(ソン)の活躍が勝敗の鍵を握る。



シャルケ 対 デュッセルドルフ

日本代表DF内田篤人シャルケは直近のリーグ戦11試合でわずか1勝という長い成績不振に陥っている。第12節の終了時点で2位だった順位は9位まで落ち込んだ。しかし、重い空気に包まれていたチームに、復調の兆しが見えている。20日に敵地イスタンブールで行われた欧州CL決勝トーナメント1回戦第1戦でトルコ1部で首位のガラタサライと対戦し、善戦の末、1-1で引き分けた。試合後、同点弾を決めたMFジャーメイン・ジョーンズは「ブンデスリーガでのシャルケとは違う一面を見せることができたと思う。今週末のデュッセルドルフ戦ではしっかり勝って、ブンデスリーガでも力を証明したい」と巻き返しを誓った。内田は大腿部肉離れで戦線離脱しており、今節も欠場する。

対するFW大前元紀デュッセルドルフは13位で、2部との入れ替え戦に回る16位ホッフェンハイムに勝ち点11差をつけいる。昇格1年目にしては上出来だ。しかし、アウェーでは直近7試合で1分6敗と成績が悪く、今回はシャルケに分がありそうだ。大前は後半戦最初の2試合では途中出場したが、ここ3試合はピッチに立てていない。ノーベアト・マイヤー監督は「(大前には)長期的に期待しているわけで、初めからすぐ主力になるとはもちろん思っていなかった」と前節終了後に話しており、大前にとってはもうしばらく我慢の時間が続きそうだ。

前半戦の同カードでは、シャルケが序盤でリードを2点に広げるも、デュッセルドルフは後半FWシャヒンが2得点の大活躍で一気に追いついた。



バイエルン 対 ブレーメン

第6節での対戦では、バイエルンが2-0で勝利し、開幕からの連勝を6に伸ばした。バイエルンはすでに勝ち点57を積み上げており、第22節終了時のブンデスリーガ記録を更新。リーグでは敵なしの強さを誇っており、本節でもバイエルンの勝利が有力。さらに、この試合はユップ・ハインケス監督にとって、監督歴・選手歴合わせてブンデスリーガ1000試合目という節目の試合でもあり、バイエルンイレブンがいつも以上の気迫で試合に臨むだろう。今季15得点で得点ランキング首位タイのFWマンツキッチも大きな脅威だ。ブレーメンは早い段階での失点を防ぐことが、勝ち点奪取の鍵となる。