クラウス・トップメラー氏はフランクフルト、ボ-フム、レーバークーゼン、ハンブルガーSVを監督として指導した。
クラウス・トップメラー氏はフランクフルト、ボ-フム、レーバークーゼン、ハンブルガーSVを監督として指導した。

クラウス・トップメラー氏 インタビュー

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1月19日に行われる第18節では、2位のレーバークーゼンが4位のフランクフルトを本拠地バイアレーナに迎え入れる。クラウス・トップメラー氏(61)は監督として優勝こそ成し遂げられなかったものの、どちらのチームでもリーグ前半戦を首位で折り返したという実績の持ち主だ。今回のインタビューでは両者を鋭く分析した。

bundesliga.de 今回レーバークーゼンフランクフルトが対戦することになりますが、それぞれ2位と4位で上位につけています。このような状況は今季開幕前に予想していましたか?

クラウス・トップメラー氏 いいえ。レーバークーゼンが上位に食い込むということは確信していました。しかし、フランクフルトの快進撃には驚かされています。今季昇格したばかりのチームであるにもかかわらず、本当にいいサッカーをしていますし、なおかつ順位もかなり上です。このようにブンデスリーガの強豪と肩を並べることになるとは思ってもいませんでした。

bundesliga.de フランクフルトの強みというのは何でしょうか?

クラウス・トップメラー氏 低い位置から質の高い攻撃ができるところですかね。以前はとりあえず前方にロングボールを入れるというようなプレーが目立ち、運を味方につける必要がありました。今はいいボールが前線に素早く出てきます。それと有能な選手も揃っている。MFゼバスティアン・ローデとDFゼバスティアン・ユングは本当にいい選手で、彼らが注目を浴びているのは決して不思議なことではありません。

bundesliga.de フランクフルトは、乾が好例ですが、補強でも成功しました。

クラウス・トップメラー氏 乾はボーフム時代から既に頭角を現していました。彼を欲しがるチームは他にも多くありましたよ。おそらく乾は、フランクフルトならシーズンを通してレギュラーとして試合に出られると考えて、決断したんでしょうね。日本人選手はサッカーに向かう姿勢が素晴らしい。それは香川の活躍以前から広く知られていたことです。ですから、それにサッカーの技術が加わると、日本人は本当に危険な選手になりうるんです。

bundesliga.de MFアレクサンダー・マイヤーの得点力も快進撃の大きな原動力ですよね?彼は今季になって初めて開花したと言ってもいいのでしょうか?

クラウス・トップメラー氏 そうですね。マイヤーはハンブルガーSV時代に指導したことがありますが、当時と比べてかなり成長したと思います。彼はゴールキーパーと対峙したときに正しい選択ができる。賢さを持ち合わせた、素晴らしい選手です。軽く合わせるのか、それとも思いっきり振り抜くのか、といった判断を瞬時に下すことができ、ループシュートをという選択肢も持っている。今年の活躍には目を見張るものがありますね。彼の得点がなければ、フランクフルトのここまでの躍進は不可能だったかもしれません。

bundesliga.de アーミン・フェー監督に関してはどうですか?

クラウス・トップメラー氏 フェー監督がいい監督だというのはずっと確信していました。彼がロストックの監督をしていた時、自信を失くしていたことがあったんですが、「大丈夫。君ならやれる」と励ましました。私は彼がメンヘングラートバッハで選手だった頃から目をつけていたのですが、当時からいい選手でしたね。今では監督としてベテランの域に達しており、選手の主張を重んじるのが特徴です。

bundesliga.de それと対照的に、レーバークーゼンの監督2人体制には、当初批判的な見方もありました。実際には上手く機能しているみたいですが。

クラウス・トップメラー氏 不可能なことはない。メッシがいるバルセロナが私のチームだったら、私にだってスペイン優勝を果たすことは不可能じゃありません。レーバークーゼンも選手層が非常に厚いチームです。MFラース・ベンダーは守備的MFとしてはドイツ随一の選手です。さらにMFジモン・ロルフェス、FWシュテファン・キースリングといい選手の例を挙げればきりがありません。バイエルンとドルトムントを除いたときに、ブンデスリーガで最も選手層の厚いチームはどこか・・・。これはレーバークーゼンですね。今挙げた3チームは確実に上位を占めることになると思います。


聞き手 Tobias Gonscherowski