Summary

  • ハンブルガーSVがシャルケに逆転勝利を飾って最下位脱出
  • 奇跡の残留へチームに勢いを与える金星
  • 1アシストの伊藤達哉をチームメート&敵将が絶賛

酒井高徳と伊藤達哉が所属するハンブルガーSVが、4月7日に行われた第29節で2位シャルケに3ー2の逆転勝ちを収めて最下位を脱出した。5試合を残して入れ替えプレーオフ圏の16位との勝ち点差は「5」。依然として残留への道のりは険しいが、クリスティアン・ティッツ監督は「必ず立ち直れると信じてきた」と語り、4カ月以上に及ぶ長いトンネルを抜け出した喜びをかみしめた。

土壇場で生き延びてきた経験はプライスレス!

どん底にいたチームの指揮を引き受けてから約4週間、ティッツ監督は若手を積極的に起用しながら再建の道を探り、それがようやく結果につながった。センターバックのリック・ファンドロンヘレンは「ハンブルクはまだ生きているということを証明できた」と安堵の表情を浮かべた。

6連勝と好調だったシャルケから勝ち点3をもぎ取った意味は大きい。この試合で一時勝ち越しとなるチーム2点目を決めたルイス・ホルトビーは、絶体絶命の状況から何度も残留を果たしてきた過去の経験の大きさを強調する。「不可能を可能にしたい。最後の最後まで何が起きるか分かないということを、このチームは何度も経験してきた」

2ー2の同点に追いつかれて迎えた84分、チームを救ったのは約25メートルの距離から強烈なシュートを突き刺したアーロン・ハントだ。GKが一歩も動けないほどの一発について本人は試合後、「あれが入ってくれたのは運もあった」と振り返ったが、この日のハンブルクは決して運だけではないアグレッシブさと冷静さを持ち合わせていた。

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敵将も脱帽の“リオネル・イトウ”

決勝点のハントとともに勝利の立役者となったのが、シャルケ守備陣を再三にわたって混乱に陥れ、ホルトビーのゴールをアシストした伊藤だ。今季初めてフル出場を果たした20歳のアタッカーに対し、ファンドロンヘレンは「これからは彼をリオネル・イトウと呼ばせてもらうよ」と、リオネル・メッシ(バルセロナ)を引き合いに出して最大級の賛辞を送った。敵将のドメニコ・テデスコ監督も「彼は圧巻だった」と脱帽するしかなかった。

ハンブルクの反撃のチャンスはわずか5試合だが、その中には14位フライブルク(H)、15位ウォルフスブルク(A)との直接対決が残されている。「やり遂げられると思う。希望は確実に残っているのだから」(ファンドロンヘレン)、「この勢いを絶対に消さないようにしないと」(ホルトビー)。選手たちは誰一人諦めていない。次節はアウェーのホッフェンハイム戦という難関を控えているが、シャルケ戦と同じ戦いができれば必ず乗り越えられるはずだ。

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