来季の2部降格が決まったダルムシュタット。それでも選手たちは最後まで誇りを持って戦った - © © gettyimages / Franklin / Bongarts
来季の2部降格が決まったダルムシュタット。それでも選手たちは最後まで誇りを持って戦った - © © gettyimages / Franklin / Bongarts
ブンデスリーガ

ダルムシュタット、胸を張ってお別れ

降格に対する失望は限りなく大きい。それでもミュンヘンで戦い切った選手たちには、それを超える誇らしさがあった。試合終了からだいぶ時間が経ち、人もまばらになったアリアンツ・アレーナに、「アウェー勝利! アウェー勝利」と叫ぶように歌う小さなグループの姿があった。それが降格という現実をより鮮明に映し出していた。

王者に堂々と立ち向かった誇らしい敗戦

ダルムシュタットは敵地でバイエルン・ミュンヘンに惜敗し、2試合を残して2部への降格が決まった。「時間の問題だということは分かっていた」。トーステン・フリンクス監督はその時が確実に迫っていることを悟っていた。だが、チームは崖っぷちに追い込まれてから、クラブ史上初の3連勝を記録。残留は叶わなかったが、「何としても胸を張ってピッチを去りたい」という思いは実現した。

タイムアップの笛が鳴った時、ピッチに崩れ落ちる選手がいなかったのも、自分たちのパフォーマンスに誇りを感じていたからこそだろう。この試合でダルムシュタットが放ったシュートは13本。今季、バイエルン相手にミュンヘンでこれだけのシュートチャンスを作ったのは彼らだけだ。「勇気を持ってプレーすれば、チャンスを作れるはずだと分かっていた」。フリンクス監督の狙いを選手はピッチ上で体現した。

1点を追う86分にはPKをもらい、起死回生のチャンスも訪れた。しかし、古巣対決となったハミト・アルティントップのシュートはバイエルンのGKトム・シュターケに止められた。「よりによってハミトが失敗してしまったのは残念だった。ただ、最近のパフォーマンスを見れば、キッカーはハミトしかいなかった」。フリンクス監督はそう言ってアルティントップをかばった。

試合が終わると、監督は選手たちをピッチに集めた。その時のことを、マーセル・ヘラーは次のように明かした。「監督は僕らのことをこれ以上ないほど誇りに感じていると言ってくれたんだ」

ウィンターブレーク中にフリンクス監督が引き受けたチームは、前半戦で勝ち点を8ポイントしか獲得できず断トツの最下位に沈んでいた。「大事なのはトーステンと一緒にやった半年で、サッカーの楽しさをもう一度見いだせたことだ」。困難が約束されているような役回りを受け入れ、チームを再生した監督にキャプテンのアイタック・スルは感謝を述べた。

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ファンに最後のプレゼントを

腰を据えて来季のプランを練る前に、まだやるべきことが残っている。5月13日には今季最後のホームゲームが控えている。ダルムシュタットのホームスタジアムは昨年3月に腫瘍で亡くなったサポーターの名前を取って、「ヨナタン・ハイメス・シュターディオン」と命名され、チームは「君は戦わなければいけない」をモットーに戦ってきた。ヘルタ・ベルリンを迎える第33節は、きっとその言葉どおりのパフォーマンスを見せてくれるはずだ。

「選手たちは最後まで戦い、全力を出し切ってくれた」。ミュンヘンでの敗戦後、指揮官は選手をねぎらうとともに、応援し続けてくれたサポーターに最後の恩返しを約束した。「この先も勝ち点が取れるよう精一杯やるだけ。サポーターにあと1勝か2勝プレゼントできるようにね」

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