Summary

  • 頂上決戦の名に恥じない“今季の主役”の競演
  • 残留をめぐるサバイバルは最終節へ持ち越し
  • シャルケのエースがホームのサポーターにお別れ

バイエルン・ミュンヘンライプツィヒが“今季の主役”の名に恥じない熱戦を繰り広げれば、欧州カップ戦や残留を争うステージでも、一歩も引かない攻防が展開された。降格の2枠目以外の決着はすべて持ち越し。最後の最後までハラハラドキドキを残した第33節のトピックスを紹介する。

1)出てきそうな杭は全力で打つ!

満員御礼で脹れ上がったライプツィヒでの頂上決戦は、とてつもなく派手な撃ち合いとなった。試合はキックオフから2分足らずで先制に成功したライプツィヒが47分までに3ー1とリード。60分に1点を返された後にすぐさま1点を加えて再び2点差とした時点では、ライプツィヒが前回対戦(0ー3)の雪辱を果たすかに思われた。

しかし、バイエルンが新参者にやすやすと白星をプレゼントするはずもなかった。ライプツィヒの4点目で“本気モード”のスイッチが入った王者は、84分にPKで1点差に詰め寄ると、アディショナルタイムに立て続けに2点を挙げて執念の逆転勝ち。来季以降、強力なライバルになりそうな相手をガツンとやり込めた。

両チーム合わせて9ゴールが乱れ飛ぶのはもちろん今季初。両チームの素晴らしいパフォーマンスを見れば、“今季ベストゲーム”と言って構わないだろう。

2)生き残りラストマッチは3つ巴の勝負に

多くのチームを巻き込んだ残留をめぐるサバイバルは、最終節を前に自動降格の2枠目が決定。残すは昇降格プレーオフ行きの回避をめぐる争いのみとなった。

9試合一斉開催となった第33節は、90分を回った時点で13位アウクスブルク、14位ウォルフスブルク、17位インゴルシュタットが同点、15位マインツが2点リード。一方で16位のハンブルガーSVだけがシャルケ相手に0ー1の劣勢という状況だった。

このまま試合が終われば、アウクスブルク、ウォルフスブルク、マインツが勝ち点「37」、ハンブルクが勝ち点「34」、インゴルシュタットが勝ち点「31」となり、得失点差で上の3チームと大きな開きがあるハンブルクは、事実上“16位以下”が確定しまう展開だった。しかし、ハンブルクは後半アディショナルタイムにピエールミシェル・ラソッガが起死回生の同点ゴールを決め、土壇場で勝ち点1を確保。最終節での直接対決を残すウォルフスルブルクとの勝ち点2差をキープし、自力残留に望みをつないだ。

一方、ハンブルクの同点劇で割を食ったのが17位インゴルシュタットだ。フライブルク戦で勝ち点1をもぎ取り16位浮上に望みをつないだかに見えたが、ハンブルクの勝ち点獲得で両チームの勝ち点差は「4」に。一転して自動降格が決まってしまった。

残留を争うチームの中で唯一勝ち点3を手にしたマインツは13位に浮上。得失点差でもライバルより優位な状況にあること、最終節で15位ウォルフスブルクと16位ハンブルクが潰し合うことから、残留はほぼ確定したと言っていい。

一方、微妙な立場にいるのが14位のアウクスブルクだ。得失点差で「1」上回り、辛うじてウォルフスブルクの上に立っているが、最後の試合は好調ホッフェンハイムとのアウェーゲーム。ハンブルクが最少得点差でウォルフスブルクに勝ち、アウクスブルクが大量失点で敗れる展開になると、一気に16位まで滑り落ちることになる。アウクスブルクはハンブルクで行われる試合の動向にヒヤヒヤしながらの戦いを強いられそうだ。

第33節終了時点での各チームの状況
13位:マインツ(勝ち点37、得失点差−9) 最終節の相手:ケルン(A)
14位:アウクスブルク(勝ち点37、得失点差−16) 最終節の相手:ホッフェンハイム(A)
15位:ウォルフスブルク(勝ち点37、得失点差−17) 最終節の相手:ハンブルガーSV(A)
16位:ハンブルガーSV(勝ち点35、得失点差−29) 最終節の相手:ウォルフスブルク(H)

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3)欧州行きのチケット争奪戦、決着は最終節へ

欧州チャンピオンズリーグ(CL)の本戦出場権争いは、3位のドルトムントが引き分け、4位のホッフェンハイムが勝利して勝ち点で並んだため、決着は最終節に持ち越しとなった。

一方、大混戦となっていた欧州リーグ(EL)の出場権争いは、ようやく5位ヘルタ・ベルリン、6位フライブルク、7位ケルン、8位ブレーメンの4チームに絞られた。ポールポジションにいるヘルタは次節引き分け以上で出場権獲得が確定。フライブルクも勝てば文句なしで出場権獲得となるが、最終節は敵地でのバイエルン戦という最難関が待ち受けている。

アウクスブルクを勝ち点2差で追うケルンは、ほぼ残留が決まっているマインツとのホームゲーム。ケルンにも十分にチャンスはありそうだ。今節の敗戦でEL行きの切符が遠のいたブレーメンは、最終節で勝利した上でライバルがコケてくれるのを待つことになる。しかし、最後に残されたカードはドルトムントとのアウェー戦。自らのノルマ達成さえ難しい状況にある。

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4)今季最大のゴール祭り

一斉開催となった今節は9会場で今季最多の計「37」ものゴールが飛び出し、シーズン終盤の攻防をさらに魅力的で見応えのあるものにしてくれた。両チーム合わせて9ゴールが飛び交ったライプツィヒとバイエルンのガチンコ勝負のほかにも、ブレーメンとホッフェンハイムの一戦ではホッフェンハイムが51分までに大量5点をリード。そこからホームのブレーメンが2点差まで追い上げ、ネバーギブアップの精神を見せた。

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5)7年間ありがとう! そしてさようなら…

シャルケの今季ホーム最終戦となったハンブルク戦、80分に背番号25の交代が告げられると、スタジアムは大歓声と大きな拍手に包まれた。

今にも泣き出しそうな表情のクラースヤン・フンテラーはスタンドの歓声に応えながらピッチを去ると、試合後に「シャルケはサポータに支えられ、愛されている、とても熱い気持ちを持ったクラブだった。こんな素晴らしいクラブで7年もプレーできたことを光栄に思う。ここでの時間を楽しませてもらった」と感謝の言葉を述べた。

フンテラーはシャルケでの7年間でリーグ戦174試合に出場し、クラブ歴代2位の82得点を記録。ブンデスリーガを去る偉大な選手に「Dankjewel!」(ありがとう!)

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