Summary

  • ドルトムントで躍動するミシー・バチュアイ
  • 1月加入後、公式戦12試合で8ゴールを記録
  • 元エース、オバメヤンを超えるスタッツを記録

映画『バットマン』シリーズのファンは、これまでバットマン役を演じてきたマイケル・キートン、クリスチャン・ベール、ベン・アフレックのうち誰がもっともふさわしいかの論争を繰り広げている。一方、ドルトムントでは1月に加入したばかりのミシー・バチュアイが、前任のピエールエメリック・オバメヤンよりも優れたバットマンであることをピッチ上で証明している。

バチュアイはブンデスリーガ第27節のハノーファー戦でも得点を挙げ、ブンデスリーガでの通算成績を7試合6ゴールとした。この数字はオバメヤンが同じ試合数に出場した時よりも1ゴール多い。また、公式戦全体で見ても12試合で8ゴール1アシストと120分ごとに得点に絡む素晴らしい数字を残している。

今年1月にドルトムント、チェルシー、アーセナルの3クラブ間で“玉突き移籍”が発生。ドルトムントのオバメヤンがアーセナルへ、アーセナルのオリビエ・ジルーがチェルシーへ移籍し、ドルトムントにはチェルシーからの期限付き移籍でバチュアイが加入した。

この玉突き移籍で最も得をしたチームはどこかという論争について、ドルトムントのペーター・シュテーガー監督は疑念を抱いていない。バチュアイが2ゴールを記録した2月の欧州リーグ(EL)ラウンド32のアタランタ戦後にこうコメントしている。

「ミシーは本物のゴールスコアラーだ。彼を獲得しようとしたのはいい判断だった。このチームにどのくらいフィットできるのか、ここに慣れることができるのかという問題はあった。でも、うまくいった。バチュアイはみんなに好かれているし、仲間になった。我々の目標と彼の個人的な目標がうまくリンクしたんだ。得点することも重要だが、チームのために働くことも大事だ。今日の先制点の時に彼がしたように相手のボールを奪い返すことも偉大なストライカーの条件だ」

© gettyimages / Lars Baron

ブンデスリーガでのプレー時間はまだ658分間に過ぎないが、バチュアイのパフォーマンスは黒と黄色のユニフォーム同様に目立っている。ブンデスリーガデビューを飾った第21節のケルン戦でいきなり2ゴール1アシストを記録すると、2ー0で勝利したハンブルガーSV戦でも先制点、アイントラハト・フランクフルト戦では途中出場から2得点をマークして劇的勝利の立役者となった。

メンヘングラートバッハ(ボルシアMG)戦、アウクスブルク戦、ライプツィヒ戦でも自身の得点こそなかったものの、質の高いパフォーマンスを披露。ハノーファー戦では再び先制点を記録し、ここまでの得点率は55パーセント(11回の得点チャンスで6得点)とオバメヤンの43.5パーセントを上回っている。

バチュアイは単なる点取り屋ではない。パス成功率(76%)とタックル成功率(40.4%)、1試合の平均走行距離(10.4キロ)でオバメヤンより優れた数字を残している(オバメヤンはそれぞれ65%、40.1%、9.1キロだった)。唯一負けているのはオバメヤンの代名詞であったスピードの面だけだ(オバメヤンは最高時速39.4キロ、バチュアイは32.8キロ)。

3年半で144試合に出場し、98得点を挙げたオバメヤンとまだ7試合に出場しただけのバチュアイを比較するのはあまり意味がないことかもしれない。しかし、現時点でバチュアイがより完璧で優れた選手であることを示しているのは事実。新たなバットマンは影に潜むつもりはない。

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