Summary

  • ブンデスリーガ2部第12節最終日、ハンブルク対ケルン
  • 86分にラソッガが決勝点、大一番を制したハンブルクが首位奪還
  • ヴォルフ監督就任後の公式戦で3連勝

ブンデスリーガ2部第12節最終日が11月5日に行われ、酒井高徳と伊藤達哉が所属するハンブルガーSVは本拠地でケルンとの大一番に臨み、1ー0で勝利した。これでハンブルクはハネス・ヴォルフ監督の就任後、公式戦3連勝。ついに首位を奪還し、1シーズンでのブンデスリーガ復帰に向けて歩みを進めた。

試合後、フォルクスパーク・シュタディオンに集まった大観衆が「Spitzenreiter, Spitzenreiter, hey, hey(フロントランナー、フロントランナー、ヘイ!ヘイ!)」と大合唱するのも、当然の流れだった。スコアレスのまま迎えた86分、ハンブルクのエースFWピエールミシェル・ラソッガが均衡を破る決勝点を決め、第6節以降首位を守っていたケルンから、順位表最頂部を奪い取ることに成功した。

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感情を爆発させたのは、なにもこの対決を見守っていたファンだけではない。ゴールマウスを守ったユリアン・ポラースベックが「得点が決まった時、気が狂いそうだった」と、その瞬間を振り返れば、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたラソッガも「再びこうしてホームで勝つことができた。本当に素晴らしい」。控え選手、指導者陣、チームスタッフの誰もがベンチを飛び出し、チームを勝ち点3へ導くゴールに歓喜した。

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第10節終了時に5位まで転落し、クリスティアン・ティッツ監督の解任という窮地からハンブルクを救ったのは、紛れもなくハネス・ヴォルフ新監督の手腕だ。第11節、敵地でのマクデブルク戦で苦戦しながらも白星をもぎ取り、それから4日後のドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)2回戦でもヴェーエン・ヴィースバーデン(3部)相手にアウェーで完勝。これで同監督就任後の公式戦は3連勝、そのすべてを無失点で終えている。

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新指揮官は「私はまだハンブルクに来て2週間。コンディションが良く、そして故障のないチームを受け継いだに過ぎない。そうでなければ、このような結果にはならなかったはずだ」と、前任者を気遣うコメントを残しつつ、「私はただ、選手の手助けをすることを試みただけ」。おそらくハンブルクが息を吹き返した最大の理由は、彼の言う「手助け」にあるだろう。

この2週間で同監督が施した策は、新しい哲学を植え付けることではなく、わずかな“調節”を加えることだった。ポラースベックのポジショニングは以前よりも自陣ゴールに近くなり、両サイドバックは縦ばかりでなく中央へのパスコースも探すように。そしてラソッガというクラシカルなセンターフォワードも重用するようになり、これまで噛み合わないこともあった歯車が、完璧に機能するようになったのだ。

これでブンデスリーガ2部の順位表は、首位ハンブルクに続き、宮市亮のザンクト・パウリが2位で追走する形となった。人口180万人を超す北ドイツ最大の都市は今頃、ブンデスリーガ昇格を目標とする両クラブのファンたちで大いに賑わっていることだろう。