Summary

  • ドルトムントが5年ぶり4度目のDFB杯制覇
  • ロイスにとっては自身初の主要タイトル
  • 決勝で負傷交代も「とにかく今は喜びしか感じない」

2016/17シーズンのドイツサッカー連盟カップ(DFB杯)は、決勝でアイントラハト・フランクフルトを2ー1で下したドルトムントが、5シーズンぶり4度目の大会制覇を成し遂げた。これまで何度となくタイトルを逃してきたマーコ・ロイスにとっては、待ちに待った初栄冠だ。

初タイトルの瞬間をベンチで見届けたロイスは、試合終了の笛を聞くとチームメートと抱き合いながら喜びを爆発させた。先発出場したものの、ティモシー・チャンドラーとの接触プレーで前半途中に負傷。ピッチ脇で治療を受けてプレーを続行したが、後半開始とともにベンチに退いた。

過去3シーズンはいずれも決勝の舞台で敗れ、あと一歩のところでトロフィーを逃し続けてきた。ドイツ代表が頂点に立った2014年のブラジル・ワールドカップは負傷欠場。昨夏にフランスで開催された欧州選手権も負傷で招集見送りと、大舞台やタイトルにはことごとく縁がなかった。

フランクフルトとの決勝でも負傷交代を強いられ、ロイスのハッピーエンドに再び暗雲が立ち込めたかのように思えた。だが、チームは67分にピエールエメリック・オバメヤンのPKで勝ち越しに成功。2012年以来となるタイトルを手に入れた。

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シュメルツァー「マーコのためにもタイトルを」

タイトルを大きく手繰り寄せたのが、トーマス・トゥヘル監督の絶妙な采配だ。指揮官はロイスに加えてキャプテンのマーセル・シュメルツァーもプレー続行不可能というアクシデントに見舞われる中、後半開始からクリスティアン・プリシッチとゴンザロ・カストロをピッチに投入。プリシッチが決勝点につながるPKを獲得すれば、カストロも攻守の切り替えを担う重要な役割をこなしてチームの勝利に貢献した。

「見事な試合ではなかったかもしれないが、決勝では些細なことさ。僕らは“何が何でも勝ってやる”という姿勢を出せた。ポカールを手にしたことで、この長いシーズンが報われた。この結果には誇りを持っていいはず」。キャプテンとしてトロフィーを受け取ったシュメルツァーはそう言って胸を張る。そしてこう続けた。「マーコのためにも、このタイトルを勝ち取ったんだ」

初めての優勝パレード

「サッカー選手なら誰だってタイトルを獲りたい。だから、それがやっと叶ったことがものすごくうれしいんだ。ここまで長かったけどね」。ケガの詳細はまだ分からないが、ロイスは心配事を吹き飛ばすようにただただ優勝を喜んだ。

「アップダウンの激しいシーズンだったけど、僕らはそのたびに立ち上がり、チームみんなで成長してきた。それは信じられないようなことだよ。用具スタッフを含め、チームに関わる誰もがこのタイトルにふさわしい。シーズンを通して負傷者が出たけど、それをはねのけることができた。この決勝はそんなシーズンを象徴していたと思う。とにかく今はこの時間を楽しみたい。とにかく喜びしか感じないよ」

チームはドルトムントに戻り、凱旋を心待ちにしていた30万人のサポーターに囲まれながら優勝パレードでトロフィーをお披露目。ロイスも初めてのタイトルを存分に楽しんだ。

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