Summary

  • ルディがW杯の切符をたぐり寄せる代表初ゴールをマーク
  • 激しいポジション争いの中で定位置獲りに大きく前進
  • 新天地バイエルンでもクオリティが絶賛される実力者

10月5日に行われたロシア・ワールドカップの欧州予選で、ドイツ代表が北アイルランドを3ー1で下して来夏の本大会出場を決めた。この試合の開始2分に豪快なミドルシュートを決めて勝利に貢献したのが、バイエルン・ミュンヘンのMFゼバスティアン・ルディだ。

チームメートが絶賛する確かな実力

W杯の切符を手繰り寄せるゴールを決めたルディには試合後、W杯メンバー入りの可能性について記者から多くの質問が飛んだ。本人はそれについてノーコメントを貫いたが、代わりにチームメートたちがコメント。「彼はスーパーな選手だ」(マッツ・フメルス)、「優れたテクニック、広い視野、高いシュート力を持った素晴らしい選手」(ジェローム・ボアテング)と、口々にルディに称賛の言葉を送った。

この試合で主将を務めたトーマス・ミュラーは、 25メートルの距離から決めたスーパーゴールを「偶然じゃない」と表現する。ルディはクラブでも第4節のマインツ戦、第5節のシャルケ戦と惜しいミドルシュートを放ち、相手GKを脅かしていた。それを知っているミュラーは「3度目の挑戦だったね。いつか決めてくれると思っていたよ」と喜んだ。

© gettyimages / Matthew Ashton - AMA

ポジション争いでライバルを迎え撃つ

ドイツ代表のヨアヒム・レーフ監督は、代表22試合目での初得点を「夢のようなゴール」と称えた。ルディ本人は「ヨー(ヨシュア・キミッヒ)から来たボールに合わせるだけだった。ほんの少し運もあったね」と謙遜気味に話すが、司令塔としてチームをけん引しただけでなく、ダメ押しとなるキミッヒの3点目もお膳立て。中盤でコンビを組んだトニ・クロース(レアル・マドリード)が霞んでしまうほどの存在感を示し、代表のレギュラー獲りに大きく前進した。

今回はライバルの負傷離脱のチャンスをモノにした形だが、ドイツの中盤には前回大会優勝メンバーのサミ・ケディラ(ユベントス)を始め、イルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ)、ユリアン・ワイグル(ドルトムント)らタレントが豊富。ルディは彼らとの競争に勝たなければならない。

© DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA / Alexander Scheuber

「言葉ではなくプレー」の姿勢を貫く

今季は新天地バイエルンで期待を上回る活躍を続けているが、古巣のホッフェンハイムはルディの不在が大きな影を落としている。サンドロ・ワーグナーは「彼を獲ったバイエルンの戦略勝ちだよ。彼が抜けてしまったのは痛い。大きなクオリティを失ってしまった」と悔やむ。

もっとも、周囲からどれだけ称賛されても、本人が浮き足立つことはない。それはW杯出場を決めた一戦で代表初ゴールを挙げても何ら変わらなかった。「自分の仕事はピッチで結果を残すこと。そこに集中したい」。W杯まであと8カ月、ルディは言葉ではなくプレーでアピールを続ける。