Summary

  • レーバークーゼンのMFブラントの独占インタビュー
  • ブラントは好不調の波が激しいチームで奮闘中
  • 昨夏のリオ五輪で銀メダルを獲得。ドイツ代表にも選出されている

今季のレーバークーゼンは開幕前の期待とは裏腹にブンデスリーガで大苦戦を強いられている。ブンデスリーガ公式サイトはチームの中心選手の一人であるユリアン・ブラントに独占インタビューを実施。チームのこれまでのパフォーマンスやタイフン・コルクト新監督がチームにもたらしたもの、さらにタトゥーを入れない理由や贅沢をしない理由などについて語ってもらった。

「安定したプレーができないままここまで来てしまった」

——前節のバイエルン・ミュンヘンとの引き分けを足がかりにできそうですか?

ブラント そうだね。バイエルン戦では失敗するチームが多いから、この結果は間違いなく前向きに捉えることができる。勝ち点1を奪ったのは大きいよ。試合前はチャンスがあると期待している人さえいなかったんだから。

——レーバークーゼンが最近10試合で勝利したのは最下位のダルムシュタット戦だけです。バイエルンのライバルとしてドルトムントに取って変わることが今季の目標でしたが、目標どおりにいかなかったのはなぜですか?

ブラント 安定したプレーができないままここまで来てしまった。優勝するためには、良くないプレーをした時でも結果を残す必要があったんだ。基本的なところにすらたどり着かなかったね。特にシーズン前半は勝ち点をたくさん落としてしまった。そうなると、シーズン後半の戦いで見られたように自信がなくなってしまう。冬の時点で差は詰まっていたから、反撃に転じたいと思っていたんだけどね。ただ、今も欧州リーグ(EL)出場の可能性がある。残り5試合で少なくとも自分たちが抱えている問題に正面から取り組めたらいいと思う。

——ロガー・シュミット監督からコルクト監督に代わりましたが、失点が減っていること、得点が増えていないこと以外で何か変化はありましたか?

ブラント 明らかにプレースタイルが変わった。完全に違う世界だね。失点が減ったのはいいことだよ。得点を与えなければ負けることはないんだから。得点が足りていないのは事実だけど、そうした状況はコルクト監督がやって来たことで確実に良くなっている。まだ結果に反映されていないという事実はあるけどね。監督は全力でやってくれているし、最高の仕事をしていると思う。今は彼に教わったことを実践して危機から脱したい。選手同士がカチっとかみ合って得点を取るようにならなければならない。

——現在の勝ち点は「36」です。EL出場権が得られる6位からも、昇降格プレーオフに回る16位からも勝ち点「4」差という状況ですが、あなたやチームメートはEL出場と降格のどちらについて考えることが多いですか?

ブラント それについては(ブレーメンの)マックス・クルーゼがいい回答をしていた。今のブレーメンは絶好調だけど、彼は勝ち点「40」に達してからより高い目標について考えると言っていた。それは僕らにも当てはまる。勝ち点「40」に達するまではヨーロッパのことを考える必要はないんだ。ただし、それは可能だと思っている。フライブルク戦に勝つことができれば、徐々に順位表の上を狙っていくだろうね。

——ですが、フライブルク戦の勝利が保証されているわけではありません。

ブラント フライブルクはいいシーズンを送っている。本当にいいチームだし、特にホームでは強い。効率良く点を取るからたくさんのチャンスを必要としていない。ビンチェンツォ・グリフォやニールス・ペーターセンは得点力があるし、質の高い選手だよ。1ー1で引き分けたホームゲームのように白熱した試合になると思う。

© DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA / Simon Hofmann/Getty Images

「自分に満足したことはない。もっと良くなると思う」

——あなた自身についても多くの噂が報じられています。それが重荷になったり、試合に影響したりすることはありますか?

ブラント それはないよ。いろいろなことが報じられたり、推測されたりしているのは事実だけど、これも仕事の一部だ。そういった報道には左右されない。ある意味では、僕のパフォーマンスが認められているということだけど、実態のない話が広がるとわずらわしいよ。最近は特に多くてね。いちいち悩むことはないけど、家族や親戚、友だちに毎回説明しなければならないのは面倒だ。それに、そういった噂はクラブの経営陣やサポーターの不安をかき立てることもある。チームワークが乱されるようなことも起こり得るんだ。幸い、今はそういった状況にならずに済んでいるけどね。

——今季のご自身の成長についてはどう思いますか?

ブラント 自分に満足したことはない。もっと良くなると思う。素晴らしい試合をした時でも、僕は自分に対してとても厳しいんだ。今はゴールが足りないと思っているし、ゴールについては僕にも責任がある。目標の順位に届いていないことについても責任を感じているよ。

——あなたは多くのチャンスを作っている一方で、質の高いプレーヤーにしてはフィジカルがあまり強くない印象があります。ウェイトトレーニングはあまりやらないのですか?

ブラント 全く正反対で、よくやっているよ。フィットネスコーチに「体が大きくなり過ぎるからやり過ぎるな」と言われるくらいにね。体格、体重、体脂肪、全部が理想的だ。パワーもあると思う。でも、それを試合でもっと頻繁に、もっとうまく使わなければならない。練習しなくてはいけないね。

――以前、ご自身のことを「メンタルがものすごく強いモンスタータイプではない」と言っていましたが、そこに問題はありますか?

ブラント 僕は常にタックルをしたり、ケガのリスクを冒したりするタイプではなかった。それに時々、献身性を欠いたように見えるプレーもしているかもしれない。でも、それは違うんだ。僕は最高の準備しているし、レーバークーゼンのために全力を出している。選手はボディーランゲージだけでなく、頭を使って精神力の強さを示せると思うんだ。選手はそれぞれ違うからね。ただそうは言っても、もっと自分に厳しくやらなければならない。それははっきりと自覚している。

――あなたは思慮深く、自己批判の精神があるように思います。サッカーという派手な世界で、なぜ普通でいられるのですか?

ブラント さっきも言ったように、人はそれぞれ違う。派手な世界が好きな人もいるし、僕はそれでいいと思う。でも、僕の世界というわけではない。僕はタトゥーを入れていないし、豪華な時計も必要としていない。代わりに家族のサポートを必要とする家庭的な人間なんだ。そういう意味で、僕は変わっていないし、これからも変わらないだろう。世間にどう見られているかが重要なんだ。頭の先からつま先まで金ピカに着飾って、横柄な態度を取って、ロクに口をきかなければ、人から好かれないのは当然だよ。でも、人前で親切な態度でいれば、高級車に乗っていようが、何を買おうが問題はないと思う。ほとんどの人はチャンスがあればそうしたいだろうからね。

――例えば何にお金を使っていますか?

ブラント いい車が好きかな。でもそれ以上に、いい家に住むことに価値があると思っている。最高のパフォーマンスを見せるためにも、家にいる時はリラックスしたい。だからマンションに関してはお金を出し惜しみしない。でも、何千ユーロもするような靴やパンツは買わない。僕らしくないし、そんなことにお金を使ったら頭の中に両親の声が聞こえてきそうだ。仮にそういうものを買ったとしても、3カ月もすればワードローブの奥深くに押し込まれているだろうね。

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