Summary

  • ケルンを5位躍進に導いたエースのモデステ
  • チーム総得点のほぼ半分にあたる25ゴールをマーク
  • 15ゴールを挙げた昨季から大きく飛躍

ケルンはブンデスリーガ最終節で7位から5位に浮上し、25年ぶりに欧州の舞台への復帰を果たした。試合後には歓喜に沸いたサポーターがピッチへなだれ込み、“モデステ! モデステ! アントニー・モデステ!”の大合唱。数えきれないほどの手が今季のヒーローを担ぎ上げた。

「サポーターが僕のチャントを歌ってくれているのを聞くのはうれしい」。モデステにとって最終節は忘れられない瞬間となった。今季は総シュート101本の約4分の1にあたる25本のシュートをゴールネットに突き刺して、滑り込みでの欧州リーグ(EL)出場権獲得に貢献。チーム総得点「51」の約半分を一人で叩き出してみせた。

一人の選手にこれほど得点を依存しているチームは他にない。加入2年目の今季は球際やセットプレーで強さを見せ、波の少ないパフォーマンスでチームをけん引。モデステはケルンにとっての“命綱”だった。「ハードな練習で自分を追い込んでいる。そうしたことは、いつか必ず報われると信じているんだ」。積み重ねてきた努力が伝統あるクラブに四半世紀ぶりの快挙をもたらした。

今季は昨季の「15ゴール超え」を目標にスタートしたが、シーズンを折り返す頃にはこの目標をクリア。目の前に親指と人差し指で輪を作るゴールパフォーマンスもすっかりお馴染みとなり、世界中に向けてその存在をアピールした。

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シーズン終盤は対戦相手のマークも厳しくなり、動きを封じられる場面も増えたが、そんな中で必死に走り、果敢に競り合いに挑んだ。たとえ自らはゴールを奪えなくてもフォア・ザ・チームに徹する。チームの悲願を実現させるため、そんな新たなプレースタイルで全力を尽くした。

5万人の大観衆がスタジアムに詰めかけた最終節、試合終了のホイッスルが鳴り響くとモデステはサポーターにもみくちゃにされた。その屈強な体に似合わないボロ泣きがケルンの喜びの大きさを物語っていた。

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