Summary

  • ヘルタの2016/17シーズンを数字で振り返る
  • 攻撃、守備ともに昨季から改善傾向に

原口元気が所属するヘルタ・ベルリンは今季を6位で終え、来季の欧州リーグ(EL)出場権を獲得した。3位でウィンターブレークを迎えた時には欧州カップ戦出場は確実と思われたが、終わってみればギリギリの6位。それでも最終節で7位に転落してEL出場を逃した昨季の失望を思えば、上々の結果だったと言える。

アウェー9連敗に象徴されるように決して楽なシーズンではなかった。だが、昨季のデータと比較してみると必然の成績アップだったことがうかがえる。ヨーロッパ行きの切符を手に入れた要因はどこにあったのか? 2016/17シーズンの数字を見ながらそれを探っていく。

我がスイートホーム!

ヘルタが今季獲得した勝ち点は「49」。昨季の勝ち点「50」にはわずかに届かなかったが、ホームでは12勝1分け4敗と、昨季(9勝5分け3敗)をはるかにしのぐ好成績を残している。ホームでの勝ち点「37」はリーグ5位。本拠地ベルリンでの強さは際立っていた。

一方、敵地では大苦戦を強いられ、「アウェー9連敗」というクラブワースト記録を作ってしまった。最下位のダルムシュタットがその上をいくアウェー13連敗を喫してリーグワーストこそ免れたが、後半戦失速の大きな要因となったことは否めない。それでも2桁連敗にリーチをかけて迎えた第33節でダルムシュタットに2ー0で勝利。シーズン最後のアウェー戦でようやく連敗脱出に成功した。

敵地での不振を埋め合わせたホームゲームでの勝負強さ。それを支えたのが得点力の高さだった。チーム総得点「43」のうち65%にあたる「28」得点はホームゲームで決めたもの。また、ホーム17試合のうち無得点に終わったのは第14節のブレーメン戦(0-1)だけだった。オリンピア・シュターディオンでコンスタントにゴールが奪えたことが最終的な好成績につながったと言える。

© imago

また、ショート成功率の高さも前半戦の快進撃を支えた。ウィンターブレークまでの16試合で、1ゴールに必要としたシュート数はわずか7本。また、31回のビッグチャンスのうち19回をゴールにつなげる決定力の高さも光っていた。決定的な場面での得点率61%は、ブレーメンの66%に次ぐ数字だ。

効率の良い攻撃の背景にはベダド・イビシェビッチの存在があった。今季はFW陣が挙げた17ゴールのうち一人で「12ゴール」を叩き出している。残りの5ゴールの内訳は、ユリアン・シーバーが3点、サロモン・カルーとサミ・アラギが各1点。ストライカーとしての得点力はイビシェビッチが断トツだった。

© gettyimages / Boris Streubel/Bongarts

中盤の得点力、ヘディング、セットプレーはいずれもアップ↑↑↑

中盤の選手によるアシスト数も昨季から大幅増。「17」アシストから「25」アシストへと増加した。トータルスコアポイントも昨季の数字を10上回る「43」を記録。ヘディングゴール数も、昨季の「6」から「10」に増加し、選手別ではカルーの3ゴールが最多だった。

セットプレーの得点力も向上。今季はセットプレーから「15」ゴールと、昨季よりも4ゴールを上積みした。スペシャリストとして輝いたのがマービン・プラッテンハート。ドイツ代表デビューを飾ったばかりの25歳は、黄金の左足から直接FKで3ゴール、同じくFKで3アシストを記録している。なお、直接FKから3ゴールはバイエルン・ミュンヘンインゴルシュタットの5ゴールに次いでリーグ3位だった。

© DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA / Boris Streubel

ホームゲームで際立った守備力

今季のチーム総失点は「47」。昨季の「42」にから5点増え、リーグ全体では8位という成績だった。もっとも、ホームゲームでは8度のクリーンシートを記録。これを上回るのはバイエルンとホッフェンハイム(ともに9回)だけだった。また、ヘディングシュートで許した失点はわずかに「6」。空中戦でも王者バイエルン(1失点)に次ぐ強さを見せた。

今季は攻守の切り替えもうまく機能。相手に許したカウンターによるピンチは31回にとどまった(昨季は33回)。クロスボールから奪われた失点もわずかに「3」。こちらもバイエルン(2失点)と遜色ない数字を残している。また、縦パスから許した失点も昨季の「7」から「4」と大幅減に成功している。

セットプレーは守備面でも向上

セットプレーは得点力と同様に守備力もアップ。セットプレーからの失点はわずか「10」でリーグ3位の好成績だった。一方、CKから与えた失点は「3」で、こちらはリーグ5位。5失点を喫した昨季から大きく改善されている。

© imago / osnapix