Summary

  • ブンデスリーガ各クラブの名前にフォーカス
  • アルファベットや数字の羅列の意味は?

ブンデスリーガは世界中のファンを魅了しているが、いくつかのクラブの名前は国外のファンにとってあまり親しみやすいものではない。その理由は「TSG」や「VfB」のように奇妙なアルファベットや数字が並んでいるからだ。ファンにとって暗号のようなクラブ名の意味を解説していく。

まずはVfBシュトゥットガルトとVfLウォルフスブルク。それぞれクラブ名の頭にアルファベットが付いているが、その意味は簡単だ。「VfB」は「Verein für Bewegungsspiele」略で、「VfL」は「Verein für Leibesübungen 」の略。「Verein」には「クラブ」、「Bewegungsspiele」と「Leibesübungen」には「運動、体操、スポーツ」といった意味があり、どちらも「スポーツクラブ」を表している。ただし、ドイツ人でさえも長いと感じるため略字が使われているのだという。

同じようにハンブルガーSVやSVヴェルダー・ブレーメンの「SV」は「Sportverein」を省略したもので、意味はそのまま「スポーツクラブ」となる。TSG 1899 ホッフェンハイムの「TSG」は「運動とスポーツのクラブ」を意味する「Turn- und Sportgemeinschaft」の略字、RBライプツィヒの「RB」は「Rasenballsport」の略字で、意味は「芝生の球技」となる。

ドイツ人は伝統的に正確さにこだわりを持っているというが、それはフットボールの世界でも同じだ。大まかなルールとして、クラブ名の前に数字の「1」が入っていれば、それはその街で1番最初に創設されたクラブということを表している。それ以外の数字、特にクラブ名の後ろに入っているものは、クラブの創設年が刻まれていることが多い。

武藤嘉紀所属のマインツを例に見てみよう。クラブの正式名は「1. FSV マインツ 05」で、「FSV」は「フットボールとスポーツのクラブ」を意味する「Fussball- und Sportverein」が略されたもの。つまり、クラブ名から「1905年にマインツ市で最初に創設されたフットボールとスポーツのクラブ」ということが読み取れる。

もっとも、すべてのクラブ名が合理的というわけではない。宇佐美貴史が所属する2部フォルトゥナ・デュッセルドルフの「Düsseldorfer Turn- und Sportverein Fortuna 1895」を紐解いてみよう。「1985年にデュッセルドルフ市で創立された運動とスポーツのクラブ」までは簡単だが、「Fortuna」は別物。その由来は創設者たちが地元のパン屋に荷物を届ける「フォルトゥナ」と呼ばれる馬車を見かけたからだという。

同じく2部のエルツゲビルゲ・アウエは、街を囲むエルツ山地(ドイツ語でエルツゲビルゲ)の名前を取り入れた。原口元気が所属するヘルタ・ベルリンの「ヘルタ」は船が由来で、青と白のユニフォームカラーもここから来ている。また、2部の「SpVgg グロイター・フュルト」は1996年にニュルンベルク周辺のフェステンベルクスグロイト(グロイター)とフュルトが合併。「SpVgg」は「Spielvereinigung」の略で「スポーツ協会」という意味がある。

© DFL DEUTSCHE FUSSBALL LIGA / Boris Streubel

香川真司が所属するボルシア・ドルトムントの「ボルシア」は、クラブ創設者たちが地元の醸造所の名前からとったもの。略字表記の「BVB」は「Ballspiel- Verein Borussia」からきており、「ボルシア・球技クラブ」の意味がある。長谷部誠と鎌田大地が所属するアイントラハト・フランクフルトや2部のアイントラハト・ブラウンシュバイクに付く「アイントラハト」は英語で「ユナイテッド」、つまり「結束」や「団結」を意味している。

最後にバイヤー04レーバークーゼンも見てみよう。前に付く「Bayer」は同市に本部を置く大手製薬会社『バイエル』が由来だ。バイエルン・ミュンヘンにも似たような「Bayern」が付いているが、こちらはご察しのとおり、クラブの本拠地である「バイエルン州」を意味している。

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